決着ついたんだが
階段から降りてきてる3人組
おいおいどれだよ
さっきチラッと顔は見たけどもう覚えてねえよ
如月美琴はわかるかもしれないけど俺はわからないんだぜ
でも迷ってる暇はない
俺は3人の便意レベルを上げた
無関係の2人、すまん
3人組は苦悶の表情を浮かべ動きがとまる
「でかした!つかまえるわよ!」
そう言って如月美琴は走りだし、俺も走りだした
3人組の中の1人は向かってくる俺や如月美琴を見るとお腹をおさえながらヨロヨロと階段を登り始めた
アイツか!
「逃がさないわ!」
そう言いながら階段を駆け上がる如月美琴
俺も階段を駆け上りながらお腹を抑えて苦しそうにしてる2人の便意レベルを0にした
ごめん!本当にごめん!
俺は心の中で何度も謝った
ふと上を見上げると如月美琴がいままさに犯人に手が届く…
その瞬間に犯人はフッと消えた
惜しい!!!
あと少しだったのに!!!
でも如月美琴はものすごく冷静だった
少し遅れて二階に着いた俺に
「あんたの能力って見えなくなったら消えるとかないよね?」
と聞いてきた
「便意を上げたあとのことか?消えたりはないと思う。俺が下げるかトイレで出さないと」
俺がそう言うとニヤリと笑って
「じゃあ今アイツはどこにテレポートしたかわかるよね?しかもすぐには動けない。追い詰めたわ」
と嬉しそうに言った
ま、マジか
みなさーん、お食事中の方は一旦見るのやめた方がいいですよー
汚い映像が流れるかもしれませーん
如月美琴はスタスタと歩き、男便所を勢いよくバァンと開けた
えぇー!?!?
なにしてんのこの人!!!
トイレの中には無関係であろう人が小さい方の用をたしてた
「き、如月さん!?」
その用をたしてた人はあわてて手も洗わず飛び出して行った
「如月!まてまて俺が行くから」
そう言っても如月美琴は聞かず
スタスタと男便所の中に入って行った
俺も慌てて中に入る
個室が1つ扉が閉まってる
如月美琴はためらわずその個室のドアを思い切り蹴った
ドゴォーン
扉は一発で壊れたみたいで内側にズレている
今度は思い切りドアノブを引っ張った
中には犯人が泣きながら用をたしてた
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
泣きながら謝る犯人
「あたしのあるもの盗んだよなぁ…出せよ」
怖い!怖すぎる!
俺は鼻をつまんで見守ることしかできない
犯人は泣きながらポケットからなにか水色の布みたいなのを如月美琴に渡した
「上の方も盗んだよなぁ」
「ごめんなさいごめんなさい。ブラジャーはカバンに入ってますぅ」
と言ってトイレの床に置いてあるカバンの中から水色のブラみたいなのを出して如月美琴に渡した
「あー、コイツお前と同じ能力者だから」
そう言って俺を指さした
なんでバラすの!?
そして続ける
「お前の腹痛くなったろ?それコイツの能力。腸の動きを操作できる能力。あたしが命令してコイツが本気出せばお前の腸を破裂させることなんて簡単」
「ひ、ひぃぃぃ」
めっちゃ嘘ついてビビらせてるし
「腸にマーキングしたから、これからはいつでもお前の腸を好きなときに破裂させれる。お前の腸はあたしに握られてるからな」
「ゆ、ゆるしてください!」
なんか少し可哀想になってきた
「とりあえずここじゃクセェからトイレの外で待ってるわ。逃げたらわかるよね?」
男はコクコクコクコクと頷いた
「それじゃあごゆっくりー」
そういうと如月美琴はスタスタトイレの外に出ていった
俺も慌ててついていきトイレを出た
たぶん決着ついたんだよな