命が危ないんだが
有頂天な俺だったが、6限目の途中とんでもないことを思いついてしまった
それは、もしかしてドッキリ?ってことだ
あの如月美琴が俺に告白とか本来ならありえない。いくら自分でもそこはわきまえてる
もともと仲良いとかならまだわかるが、話したこともないし、顔なんて普通だし
ドッキリの方が可能性高くないか?
でもあの如月美琴が人をバカにするようなドッキリやるか?やっぱり告白か?
いや、もし誰かに脅されてとかなら
俺の頭は混乱している
もしだ、もしドッキリだったとしてその時はどうする?
どう返すのがカッコいいんだ?
そんなことを考えてると6限目が終わり、HRが始まった
まぁいい、もしドッキリだったら…
俺を罠にかけたやつ全員トイレに送ってやる
そしてHRが終わり放課後になった
如月美琴の方をみると相変わらず他の女達に囲まれてなかなか動けなさそうだった
俺はドッキリだったときの決め台詞を考えながら体育館裏に向かった
体育館裏は日陰になっていて薄暗く、暑い日だったが風が心地よかった
柊くん。好きでした…付き合ってください
そう言われ、俺がOKを出すとどっかから人がゾロゾロ集まってきて
ドッキリ大成功ってなるんだ
そしたら俺は、如月美琴以外の全員を便意レベルマックスにする
そしたらみんな漏らしたりして阿鼻叫喚
そして決め台詞、やれやれ臭いのはドッキリだけにしてくれよ
決まった…これカッコいいか?
てかドッキリだったときのことだけ考えてる俺って…
泣けてくる
そんなことを考えてると
「ごめん、柊くん遅れちゃった」
と如月美琴がきた
「い、、いやぁ、全然大丈ビだよ」
また声裏返ったー
「あのね…柊くん」
そう言いながらゆっくり如月美琴が近づいてくる
さあどっちだ?ドッキリか?告白か?
こーくはく!こーくはく!
如月美琴が俺の目の前にくると
「オラッ」
聞いたことのないドスの効いた声と共に
ドゴッ
俺のお腹に衝撃がくる
如月美琴が俺へマイクタイソン顔負けの腹パンした
うぐっ…なんで?なんであの如月美琴が?
しかもオラッって言ったオラッて
オラッって人殴るときにしか言わないよね?
「ちょ…如月…なんで?」
俺はうずくまりながら如月美琴に聞く
「柊ぃ晴翔ぉぉ!あたしの下着を返せ!」
聞いたことのない如月の声に思わず顔をあげる
如月が拳を振りかぶってもう一発パンチを繰り出してきた
その軌道は明らかに俺の顔面だ
あぶねっ
ほんとのスレスレのところでなんとかかわした
「ちょっと待てって!下着ってなんのことだよ」
俺はそう言うが
「白々しい…全部知ってんのよ。あんたがさっきの体育の時間あたしの下着を盗んだこと」
そう言って如月は睨みつけてきた
「いや、ホントにわかんねーんだよ!なんのことだよ!とりあえず一旦落ち着けって」
そう言いながらも俺も落ち着かなきゃ
何があったんだ?下着?
ん?下着が盗まれたって、それじゃあ今如月美琴は…
そう思ったら自然と如月美琴の胸のあたりに目がいき、そしてスカートの部分に目がいくと
生足がすごい勢いで近づいてきた
ドゴッ
ものすごい衝撃が顔面にくる
「やっぱり…変態の目つきしてたぞ柊晴翔」
いや、仕方ねーだろとは言いたいものの顔がめっちゃ痛え
なんか鼻から熱いもの出てる…
たぶん鼻血だろう。てか鼻折れたかも
「今すぐ下着を返すか、死ぬかだ」
あの天使の如月美琴がこんなことを言うなんて
てかホントにヤベェ…マジで殺されるかもしれない
仕方ない…今まで如月美琴にやってたことと逆のことするしかねえ
俺は目の前の如月美琴の便意レベルを橙色くらいまであげた
「ち、ちょっとタンマ…」
如月美琴はそう言いお腹をおさえる
「お腹冷えたのかな、あんたのせいで…」
お腹をおさえながら俺を睨みつけてくる
俺は立ち上がり
「一旦落ち着けって、ちゃんと話するならその腹痛治してやる」
そう言うと
「治す?ハッ、そう言ってあたしに触るつもりでしょ?」と言われた
「触らなくてもできるよ。でも絶対殴ってくるなよ?もしまた殴ろうとしたらまた同じ目にあわせるからな」
そう言いながら俺は便意レベルを下げた
「え?嘘?あんたどうやったの?」
キョトンとした顔の如月美琴に俺は聞いた
「さあ、ちゃんと話してくれ。下着ってなんのことだ?俺はホントになんにも知らないんだ」
眉間に皺を寄せて少し怒りながら俺を睨みつけてくる
そしてゆっくり如月美琴は話し始めた