戦いの後始末なのよ
「さてと…」
ママがあたしを抱きしめた手をゆるめる
そして倒れている緑オーラの人のそばに立って
「起きてるんでしょ?バレてるわよ」
と言って蹴飛ばした
ウグッと声が聞こえそいつは顔をあげた
「あたしはあんたのこと知ってるわ、警察にも追われてるわよね?佐々木伝助」
「すいません!すいません!許してください」
「警察に?そいつなんかやったんですか?」
とおじちゃんが聞く
「ええ、こいつの能力はただ眠らせるだけじゃなく、癒しの効果もあるのよ。目覚めがスッキリするらしいわ」
「たしかに俺も目覚めたときやけにスッキリしてました」
「その能力で不眠症とかの睡眠障害の患者相手に商売してたのよ。それで終わればよかったのにコイツは…女性患者を眠らせて暴行してたのよ」
「最低なやつですね!!」
「ええ、女の敵ね。組織でも監視してたんだけどね…さてこいつをどうしようか…」
「すいません!もうしません!」
「あんたさ、相澤明に利用されてたのわかってんの?アイツは能力が奪えるのにあんたのは奪わなかった。ただあんたに見張りやらせたり誘拐させたりするためだけのコマだったのよ?」
「つ、つまりどういうことですか?」
「目的がすんだらたぶん殺されてたわよ」
「ひぃぃぃ」
「つまりはあんたはあたしに借りがあるわけ、わかる?」
「な、なにをすれば…」
「とりあえず健一くんを眠らせて…かなり痛いはずだから病院に着くまでくらいはゆっくり眠らせてあげたい」
「そんなのお安い御用だ」
「ちょ、ちょっと待って美里さん!」
「どうしたの?健一くん」
「眠る前にお願いがあります。俺の家に大きい紙袋あるのでそれを美琴ちゃんに渡してください。美琴ちゃん?」
あたしはおじちゃんに呼ばれたのでおじちゃんのとこまで行った
「美琴ちゃん、動物園の約束まだ守れそうもないからさ、それまでその紙袋の中身で我慢してて。必ず約束は守るから」
そうおじちゃんが言ってくれたのでコクリと頷いた
「それじゃあお願いします」
ママが佐々木伝助にアゴでクイッと合図をだす
佐々木伝助はおじちゃんのほうをみて目に力を入れると、おじちゃんはゆっくり目を閉じ、ほっとしたように息を吐いた
「さぁ、あとは相澤明を輸送中、もしものときはあんたが相澤明を眠らせなさい」
「そ、それで見逃してくれるのか?」
「はぁ?見逃すわけないでしょ。普通に罪を償うために刑務所か、相澤明と一緒の牢獄で監禁されるか。選ばせてあげるわ」
「そ、そんなぁ」
そうしてると組織の人らしき人達が10人くらいで来た
その人達は相澤明と佐々木伝助を連れて車に乗せた
そのあとにおじちゃんを起こさないようにゆっくり大きい車に運んでいた
「白守美里、俺はこれからしばらくお前の組織にお世話になるよ。」
「金守さん、こんなに急に頼むことになってすみません。本当はもっと計画とかたてたかったんですけど…」
「いや、大丈夫だ。それより間に合ってよかったよ」
「ホントに助かりました。お礼は後日改めてさせてもらいますんで」
「そんなのいい。すごい戦いを見せてもらった。ところでこれからどうする?一緒に組織に行かないか?」
「すみません、家寄って健一くんの服とか持って病院行きたいんで、今日は…」
「おお、そうだったな!あの青年にもよろしくな。美琴ちゃんもまたな」
そう言ってあたしとママを残してみんなは組織に行った




