放課後なんだが
放課後になり、約束通り俺は体育館裏に行った
そこにはもう如月美琴がいて
「遅い!」
と睨みながら言われた
「すまん!ちょっと捕まってて」
俺はそう言うと
「捕まってた?先生に?」
と如月美琴が聞いてきた
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実は放課後
如月美琴が他の女子達と話してて、そのあと教室から出ていったのを見た俺も、すぐ行こうとしたら
「柊!」
と吉田に呼び止められた
「如月どこ行ったかわかるか?今トイレから戻ってきたらいなくなってた」
そう言った吉田に俺は
「あー、帰ったんじゃない?さっき出て行ったよ」
と言うしかない
「マジかー!遅かったかー、トイレ我慢すりゃよかった!遊びに誘おうと思ったんだけどな」
そう残念そうにしている吉田に
ハハハと愛想笑いをして、それじゃあと俺も帰ろうとすると
「あぁ、ちょっと待って」
と吉田に止められた
「如月ってさ何が好きとかわかんない?昨日一緒にいたときなにか会話とかなかったのかよ。テレビの話でもいいし、なんか言ってなかった?」
「い、いや。とくになにも話してないけど」
「マジかよー、俺ならチャンスとばかりに色々話すけどなぁ」
そしてそこから5分くらい吉田の恋愛テクニックなどを聞かされた
早く体育館裏に行きたかったのだが
吉田がついてきて話続けるからなかなか逃げることができなかった
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そんなことがあって遅れたのだ
「捕まってた?先生に?」
と聞いてくる如月美琴に
「いや、違うけど、まぁいいよ。すまん」
そう言って謝る
そして俺は聞く
「それで、今日はどうした?ここにまた呼び出して」
すると如月美琴は呆れた顔で
「なに言ってんのよ。大事なことでしょ?決めるのよ!」
と言った
「決める?なにを」
如月美琴がニカっと笑って
「きまってるじゃない!必殺技の名前よ!」
と言った
は?必殺技?名前?なんだそれ
「必殺技?」
「そうあんたのその能力の必殺技」
「え?この便意のテレポートのか?」
「そうよ。それ以外なにがあんのよ」
「ちょ、ちょっと待て!なんで?決める必要あるんだ?」
「はぁ?普通決めるでしょ。ヒーローとかはみんな必殺技使うとき言うじゃん」
え?マジ?
ごめん、ちょい頭がまわらん
如月美琴のキャラがようわからん
「あ、もしかしてもう決めてるのある?」
「いやいや、ねーよww如月はあるのかよ」
「もちろんあるわよ!あたしのは
『サーチアイ-すべてを見据える目-』よ」
ダッセェ!抜群にダセェ
なんで副題みたいなのついてんの?
「そ、そうか…で、でも俺はいいや」
「なんでよ!あんたの能力ダサいんだから、少しは必殺技名をカッコよくしなさい」
同じだよ…同じくらいお前の技名ダサいよ!!
「そ、そのために呼び出したの?」
「そうよ!すごく大切なことでしょ?」
わかんねー、如月美琴を知れば知るほどわけわかんねー
なんか男子小学生みたいな
「せっかくそんな強い能力あるんだから、ちゃんと名前をつけないと」
え?強い?
「いやお前、俺の能力ダサいって言ってたじゃん」
「ダサいよ。ウンチのテレポートなんて。でもすごく強いじゃん!だから技名はカッコよくしてあげたいじゃん」
なんか強いといわれると嬉しいな
あんまり好きな能力じゃなかったけど、如月美琴にそう言われると満更でもない
「そ、そうか、じゃあ考えようかな」
「うん!あたしも一緒に考えてあげるから」
いや、それはいい
だってたぶんダサいもん
そう心の中で思ったが言わないでおく
如月美琴がものすごく嬉しそうにしていたから