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32 最下位、九十六班の仲間たち(説明章)

ここでは、最下位の九十六班の仲間たちについて紹介する。

【補足:ゼル】

 ゼル。三十歳。レベル十一。新兵の中では最年長。身長一八五センチの中肉中背。戦闘でも雑務でも器用にこなし、商人としての経験から人当たりもよく、班のまとめ役として皆から信頼を得ている。細面で地味な顔立ちのため、どこにでもいそうな印象を与える男。いわゆる器用貧乏なタイプである。

 かつて地方都市で数人を雇い、十数人の奴隷を使いながら薬草や魔物素材を扱う商売を営んでいた。商売は順調で、愛嬌ある妻と二人の娘にも恵まれた。家族を幸せにしたい一心で、がむしゃらに働いていた。

 二十五歳の時、美味しい話が舞い込んだ。ある街の近辺で魔物が増え、治療用や武器用の素材が高騰しているという。今なら道中も安全だという言葉を信じ、素材を買い集め、複数の馬車を仕立てて向かった。だが、その途中で魔物の群れに襲われ、すべてを失った。

 一命こそ取り留めたが、商品も馬車も消えた。そこから何とか立て直そうとしたが、裏目に出ることばかり。借金は雪だるま式に膨らみ、家族を逃がした後、自らは借金奴隷としてここに送られることとなった。そして、運悪く九十六班に配属される。

 この世界では、魔物一つで人生のすべてが狂わされる。努力なしに夢は叶わないが、それでも人生には運が付きまとう。それが真理か、それとも神の気まぐれか──いや、この話は置こう。

 「……あいつ、もう再婚したかな。上の子は、七つか……もう一度、抱きしめたいな」

ふとした時に、寂しげな目でそう呟くことがある。家族のことを思い出すのだろう。

運の悪さで、最下位の九十六班の班長に任命さえた。


【補足:サギ】

 サギ。十六歳。身長一七六センチ、細身の体格。素早い動きと剣の才に恵まれ、この班のエースを自負しているが、それゆえにどこか奢った態度が目立つ。

 斜視であり、左右の瞳の色が異なる──忌まわしい目、と蔑まれてきた。相手が視線をそらすことも多く、孤独な少年時代を過ごす中で、同じように社会からはみ出した者たちとつるむようになった。半端者の仲間たちは、この目を「カッコいい」と言い、彼を慕った。だが、次第に非行に走り、カツアゲ、窃盗などを繰り返すようになる。貧しい家族も手に負えず、ついに犯罪奴隷としてここに送られてきた。

 「だりぃ……クソ……やってられねぇ。マジかよ……じゃま……ねむ……メシまだか……」

 語彙の少なさから、いつもこんな風に感情を発散している。

怠け癖があり、態度も悪い。そのため、最下位の九十六班となった。


【補足:ダリル】

 ダリル。十六歳。レベル十一。身長一六八センチ。少しぽっちゃりとした体型で、この世界の同年代としてはかなり小柄。平均は一八〇センチ前後である。

 蓆商むしろしょうの奴隷である両親のもとに生まれ、幼い頃から蓆を編む作業に追われていた。手先は器用で動きも素早い。だが、両親からの愛情をほとんど受けず、粗末な食事と労働だけの幼少期が、彼の心をねじれさせた。

 七歳の時、ダリルは「男娘」としての自分に目覚める。それは現実逃避だったのか、あるいは本当の自分を見つけた結果だったのかは分からない。いずれにせよ、気味悪がった主人から戦闘奴隷として売り飛ばされ、戦力もないまま九十六班へと回された。

 「ねぇ、インフィ……やだ、インフィ……チュってして……こっち見て……インフィ、大好き……♡」

 いつもそんな風にインフィに絡み、周囲を呆れさせる。まるで弟を愛する姉のように、彼に夢中だった。

インフィは、そうした感情に乏しく、気にする様子もなかった。

力も弱く、気持ち悪いので、最下位の九十六班となった。


……以下の内容は、前期で紹介したものと同様である。

【補足:カイラ】

カイラ。二十二歳。レベル十一。身長二百五センチ。筋肉質で大柄な体つきに、どこか愛嬌を感じさせる丸い顔立ちをしている。

盾役としての力は十分にある。だが、動きは鈍く、何事も力任せに解決しようとするため、相手に軽く躱され、あっさり敗れることも珍しくない。

農家の三男として生まれた。赤子のころは未熟児で、いつ命を落としてもおかしくなかった。だが、母の深い愛情を一身に受けて育ち、やがて──育ちすぎてしまった。

男四人の家族では、細い畑の収穫だけで満腹になることはなかった。だからこそ、《軍に入れば、腹いっぱい飯が食える》という言葉に惹かれ、二十二歳で奴隷兵に志願した。

母は泣いて止めた。だが、カイラは自分の力を信じていた。これだけの体があれば、すぐに正規兵になれる──そう思っていたのだ。

だが、現実は違った。力はあっても鈍すぎた。結果、最下位の九十六班に配属されることとなる。

「腹すいた~。あれは旨かっただぞ。あれまた食べたいだぞ。肉食いたいだぞ。腹一杯食いたいだぞ」

仲間と語らうとき、カイラの口からはいつも食べ物の話題がこぼれる。

短編、これを広めてください(日本の将来のため)。要旨だけです。

読まれてない方は読んでください。これを広めるために書いている小説です。

ChatGPT plusの使い方は、短編にまとめたのでそちらで確認してください。無料版でも応用できると思います。

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