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第146話 やっぱり美味しいは正義?

怒りに我を忘れ。

訪れたゲニッシュリードで呑気にお茶を楽しんでいた僕。


戻ってきた戦勝の宴の会場は、まさに死屍累々。

とんでもないカオスに包まれていた。


「…えっと」

「……はあ」


何故か僕に抱き着き、うっとりとしていたティアがこめかみに手を当て大きくため息を零す。


「やっと帰ってきた」

「ライトキュン」


正直転移する前に、会場の魔力反応を拾っていたので。

明らかな異常な事態に僕は直接転移してきたのだけれど…


その様子に僕に飛びついてくるヴィエレッタとルザーラナ。

さらにはニニャやココナも安堵の息を吐く。


可愛くて美しい僕の婚約者たち。

その無事を確認した僕は、改めて会場を見渡した。


これって…

うん?


この香り…


うあ、これ…

あの時封印したはずの“僕の魔力入りのカレー”じゃ…


今回本会場にいた重鎮たちおよそ200名。

そのほとんどが恍惚の表情を張り付け、気を失って倒れ伏していた。


「…ヴィレ」

「あー、う、うん…えっと『プランF?』…そ、その…」


今のヴィエレッタは僕との強いパスを構築してある。

だから僕のインベントリ、ある程度のものまで彼女は使えるのだけれど…


「…不可抗力…つまり“そういう事態”になったってことだね?」

「う、うん…ごめんなさい」


正直今回の宴。

僕はいくつかの事態は起こると確信していた。


ゲニッシュリードのガジスみたいなものは当然いるだろうし、暴れるものだって想定していた。


だから事前に“いくつかの策”を僕は婚約者たちと準備はしていたんだ。


そして最終最後、どうにもならない事態に。

最終兵器である僕の魔力入りカレーを振舞うことにしていたのは事実だ。


でもね。



「…うぐっ…ラ、ライトよ…」

「…ジスディルド皇帝?」


すでに立っているのは僕の婚約者たちのみ。


そんな状況の中。


凄まじい精神力でイスタール帝国のジスディルド陛下がどうにか立ち上がり、よろよろと僕に近づいて来た。


「…お前、これはさすがにやり過ぎなのではないか?…どうしてくれる…もう他の食べ物、食えなくなってしまうではないか」


「あー、えっと…ハハハ、ハ」


ジト目を向ける陛下。

何よりその顔は。


まるで数十年若返ったのではないかと言うほどツルツルピカピカ、体からはかつてを凌駕する魔力が吹き上がっていた。


まあ。

僕の魔力の籠った超絶美味しいカレーライス。


そこら辺のエルクサーを凌駕してるんだよね。


ハハハ、ハ。



※※※※※



とにかく。

皆が失神している状況。


このままという訳にはいかない。


執事や近衛兵の手を借り、殆どの重鎮たちを控室へと移動させたのだけれど…


「…ちなみに何があったの?…プランFを発動するほどの事態って…」


僕の問いかけに、何故か顔を赤らめルイが挙動不審になる。


「あ、あの…実は」



※※※※※



そして明かされる突然の求愛に、ルイが僕の婚約者であることをばらされた事実。

ティアリーナとの婚姻を発表する前でのフライング。


確かにこれはいたしかないのだろう。



「なるほどね。それは確かにまずい事態だ。グッジョブだよヴィレ」

「あう♡」


優しく髪を撫でる僕。

とろけるような顔で僕を見つめるヴィレ。


「コホン。それでどうされるのですか?…この状況、宴の段取り…メチャクチャですよね」


突然圧を纏い僕を睨み付けるティアリーナ。

今回の宴の最終最後。

ついに観念した僕は正体を明かし、ティアとの婚姻を結ぶことを発表するはずだった。


でも既にこの状況。


それは難しくなっている。


「あー、うん。…どうしよう」

「ライト様あああああっっ」


涙をあふれさせ、僕にしがみつくティア。

さすがに不憫だ。


何より色々思うところはあるけど。

ティアとの婚姻、僕だって本当は嬉しいんだ。


幾つかの不測の事態。

でもそれを治めてこそのホストだよね。



ならば。



僕はそっとティアリーナを抱きしめる。

愛の感情をのせて。


「ティア」

「ヒック…グス…」

「…愛しているよ…結婚しよう」

「っ!?」



誓いのキス。

柔らかく魅力的な彼女の唇。


僕は想いをのせ、触れる。

そして。



会場を埋め尽くす

いや――この王宮全てを覆いつくす解呪の光。


控室全室、そして護衛達の居た、いわゆる三郎ラーメン地獄に陥っていた休憩施設にいた皆までもが目を覚ます。



『僕はライトだ。大公爵であるガルデス・ソガ・ライト…今この時、宣言する』


全員に届く僕の覚悟を纏う念話。


『僕は…影の騎士ノワール、本人だ。そして…』


婚約者たち全員に、緊張が走る。


『今日この時――僕は女神であるティアリーナとの婚姻を、全世界に発表する』


とんでもなく濃厚な魔力。

それとともにもたらされた衝撃の内容。


『それから』



婚姻の発表。

既に重鎮をはじめ、この王宮のすべての者が息をのむ。


何しろ伝説だった女神ティアリーナ。

それの結婚相手、まだ10歳の少年だという事実。



そしてさらなる爆弾発言をライトは宣言した。



『僕には11人の婚約者がいる…すべて大切で…誰にも渡さない』



戦勝の宴。

衝撃の告白。



まさに宴はこの後。



佳境に向けその速度を増していく――




ライトの作った料理、実はまだメインディッシュが控えている。


さらにはこの世界には無いスイーツの数々。




混乱は、カオスは。



まだ終わっていなかった。


ライト渾身の衝撃的な料理の数々――


まさに伝説が幕を開ける。


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