ギャルと帰宅
え、俺の中の女子って、こーやって助けられたらありがとう!!怖かったよーーとかなんだけど、もっとしおらしい反応したりしねーのか??
今時の女子は強いな、、
「その意気地なしのおかげで助かったんじゃないのか?」
皮肉めかして言ってやる。流石に助けてそこまで言われるのは心にくる。
「うるさい!大体、あそこで逃げる必要なかったじゃない!あそこでカッコよく助けてよ、男なら」
無茶苦茶なイケメンの理想像を押し付けられている、気がする。
「注文が多い女子だこと、、まぁなんともなくて良かったよ、、全く、これだから善行は嫌いなんだ」
人は勘違いをしていると思うのだが、善行をしたからと言って自分が報われる訳では決してない、
いい子ちゃん気取りとか裏があるとか言われて、むしろマイナスの事も多いと思うのだ。
俺はそう言った類の事はマイナスだと思うので。やらないことにしている。
「それはあんたが、、、」
これ以上は無駄だ
「はいはい、じゃーなんともないんだな、それじゃあな」
「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
「なんですか??」
「急に敬語になるな!!」
「そもそも知らない人なので、もしかして逆ナンですか?」
「話題がタイムリーすぎる!!じゃなくて、名前!なんて言うの?」
「小鳥遊 湊だよ、、」
正直この名前は好きじゃない、個性的だから話のネタにされたりバカにされたりすることが多いから。
「それ絶対偽名でしょ、、」
「証拠ならあるぞ、ほれ」
学生証をパスしてやる。
「ふーん?本当だ、いい名前じゃない、アンタには似合わない」
ちょっと嬉しかった、名前を褒められた事なかったし
いい感性してるんじゃないかこのギャル。
「言っとけ、お前は?」
「さぁね?」
「はっ倒すぞ」
「ごめんごめん笑、氷理庵」
初めて笑顔を見た、笑うと反則的に可愛いな、こいつ
「お前こそ偽名だろ、名前がカッコ良すぎる」
「ざんねーん、本当です!ウチらキラキラネームコンビだね」
「はは、そうかもな、」
どちらかと言うと場所的にキラキラネームコンビニだ。
さて、そろそろこのキラキラネームコンビニの駐車場からおさらばするか。
「じゃあ、俺こっちだから」
氷理があからさまにずっこける
「正気!?家まで送ってってよ、ねぇ、待ってよ!」
お前が正気じゃないだろ。カップルか何か?俺たちは
「はぁ、なんで?」
よく見ると氷理が震えているので大体察しはついているけど、意地悪く聞いてみる。
「その、、あーもう白状します、さっきナンパされて怖かったんです!だから送ってってください!」
「ふっ、ふっ、素直にそう言えばいいのよ、」
ギャル相手に優越感に浸っている高校一年生がいた。
とゆうか僕だった。
「性格わるい、、いい人だと思ったのに。」
はぁ、なんでそこまで人を信じられるんだろう、素直に俺は疑問だった。
俺は一年以上一緒にいたあいつにすら裏切られたってのにな、、
腹の中に黒い感情がわいてきた。
「お前は男の趣味が悪いよ、もしも俺がさっきのナンパ男とおんなじ考えしてるやつだったらお前この後
攫われるぞ、お前は人を信じすぎだ。俺は別にお人好しでもなんでもない、人を助けて優越感に浸りたかったから助けただけだ。」
これだけ言えば考えを改めて二度とナンパされるような油断する事はないだろう、変な男にも騙されないはずだ。
氷理も何か思う事があるらしく俯いて考えていた。
やがて頭を上げて
「違うよ、あんたの視線からはそんな悪意は感じない、本気で私の事心配してるからそんな厳しい事言うんだ。」
「嘘だろ、、」
はぁ、こいうはどこまでポジティヴなんだ。少し羨ましいまである、そこまで信じられちゃしょうがねー
「あぁー、もう、、わかったよ送りますよ」
「あはっwウケるwあんたが本当は優しいやつだってのウチにバレちゃったね笑」
だから笑顔が可愛いなこいつ
チャラ男の気持ちがわかる
「うるせえやい」
「あっw照れてるしょー?」
顔を覗き込んでくる、近いって
俺が照れてなんになる
「家どっちだ??」
「話そらしたぁ」
「公園に案内すりゃいいのか?」
「すいませんホームレスじゃないですこっちです。」
「りょーかい」
あとは世間話しながら帰った。氷理が最近引っ越して来たとか、年が同じな事とか、好きな食べ物とかくだらない話を主に。
家に着いた、、俺の家に
「着いたな俺の家に、、そんでもってお前の家がこっちな?」
「嘘!めちゃ近いじゃん!!てか小鳥遊の家広くね??」
氷理の家は俺の家の隣のアパートだった。
「こんな運命的な事があるのか、」
この時はまだこれだけだと思ってたな。
「ふっふっふ、これだけじゃないよ?」
「あい?」
なんだろ
「その制服、柏薔薇高校の制服だよね?
明日からウチもそこだから、よろ!」
今日1驚いたわ、早く言えよそれ、
続く?
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