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三八三年 明の二十二日

 朝の営業が終わったら、お兄ちゃんとククルは出発する。

 こことミルドレッドの出入りは見張られてるかもしれないからって、アルドさんがふたりを馬車でゴードンまで送ってくれるんだって。

「ごめんね、レム、アリー。あとお願いね」

 申し訳なさそうにククルが謝ってくれる。

「大丈夫。留守は任せてね」

 にっこり笑うアリー。

「そうそう。ククルも気を付けてね」

 ありがとうって笑うククルの隣。

 頼むな、ってお兄ちゃんが言う。

「テオはククルを守るのよ?」

「戦いに行くんじゃないんだから…」

 アリーに笑って返すお兄ちゃん。

 じゃあ行ってくるねって、ふたりは出発した。



 それからお昼を回って夕方になって。

 やっぱり人数が少ないからちょっとバタバタはするけど、何とかなってる。

「大丈夫?」

 受付に戻ってきたところでソージュに声をかけられた。

 急にお願いしたのに、朝からずっと来てくれてるんだよね。

「ありがとう。ソージュが来てくれてるから助かってるよ」

「それならよかったけど」

 全然嫌そうな顔もしないで笑ってくれる。ホント優しいね。

「テオとククルがいないなんて、初めてじゃないかな?」

「うん。そうだよ」

 旅行になんか行けないからね。お兄ちゃんも、ククルも。ずっと毎日一緒だったね。

 そう思うと、何だか急にふたりともいないのが寂しくなった。

「レム?」

 心配そうに私を見るソージュに、何でもないよと首を振る。

 お兄ちゃんもククルもがんばってるんだから。

 私もがんばらないとね。

 お留守番のレム、少し寂しそうです。

 本編ではゴードンの街でのふたりの様子。

 多分テオはヨソの宿が珍しくてキョロキョロしてたことだと思います。

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冬野ほたる様 作
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