三八二年 雨の二十五日
ジェットが知らない人を連れてきた。
「こいつはウィル。で、レム」
ジェットの紹介じゃ何もわかんない。ウィルって言われた男の人も、呆れたようにジェットを見てる。
仕方ないからお互い名乗り直して。ウィルバートさん、ジェット付きって言ってたけど結構若いよね?
簡単な説明をして、部屋に案内する。
「食堂にいたのはお兄さんですか?」
途中でそう聞かれた。
「そうなんですよ。兄はここと食堂の両方で仕事してるんです」
「両方で?」
何だかちょっと不思議そうな顔してる。
無理もないか。普通はそんなことしないもんね。
「隣の食堂は、宿の食堂でもあるんですよ」
「それで朝食が…」
「そうなんです。あ、お茶はここでも出せますので」
ジェット付きならクライヴさんたちのことも知ってるだろうけど、どう話していいかわからなかったからそれだけ話した。
夕方からはジェットが宿を手伝ってくれた。
面白がって受付に立つから、お茶をもらいに来たギルドの人がびっくりして逃げていった。
食堂はウィルバートさんがいてくれるからって、お父さんもこっちにいるけど。ウィルバートさん、ギルドの人なのに手伝ってもらっていいのかな。
夜になってお兄ちゃんと戻ってきたウィルバートさんに、お父さんとジェットがお礼を言ってる。
仕方なさそうな顔してるけど、いい人なんだね。
ジェットのポンコツが炸裂しました。
レムとウィルは話が弾まなさそうだと思います。
あ、でも案外食の好みは合いそうかも。