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三八三年 明の二十一日

本編『明の二十二日』のネタバレを含みます。

 昨日の夜、急に来たウィルの様子がおかしかったって言って。お兄ちゃんとククルはジェットと決めてた通りに、明日まずセレスティアに向かうことになった。

 ジェットとロイには今朝急ぎで手紙を出したんだって。今日の夜か、明日の朝には着いてるはず。

 何かあったらこうするってのは決めてあったって教えてもらったけど。まさか本当にそう動くことになるなんて思わなかった。

 急に日常じゃなくなったみたいで。何だか怖いよ。



 お兄ちゃんとククルがいない間、食堂はお父さんとアリーで開けることになった。

 本当は宿で食事を出したほうが楽なんだけど、警邏隊がいつ来るかわからないから、いかにも休業、というのはどうかなってことになって。

 宿にはソージュが来てくれるって。急なのに、ホント助かるよ。

 お兄ちゃんとククルが安心して行けるように。ちゃんと準備しておかないとね。



「ごめんな」

 夜、戻ってきたお兄ちゃん。改めて謝ってくれる。

「大変になると思うけど…」

「ソージュも来るし、アリーも手伝ってくれるんだから。大丈夫だよ」

 そう言うけど、お兄ちゃんはまだ心配そうにしてる。

「それよりお兄ちゃんこそ。準備できた?」

 旅慣れたジェットたちとは違って、お兄ちゃんたちは初めての遠出なんだから。準備もそれなりにかかると思ってたのに、もうできてると返された。

 いらない心配だったかな。

 それにしても。アルドさんが一緒とはいえ。

「ククルと一緒に旅かぁ…」

 いいなって思ってそう言うと、お兄ちゃん、ちょっと顔を赤くして。

「…言うなって……」

 あれ? お兄ちゃん、実は緊張してる?

 でもそうだよね、ククルとふたりで一緒に行くんだもんね。

 店でずっと一緒でも、やっぱり違うよね。

 そう思って見てたら、ちょっと睨まれた。

 留守番のレム、不服はないですが羨ましくはあります。

 ふたりきりではないですが、ククルとの旅行。本人の前では色々取り繕うテオですが、レムにはバレてますね…。

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冬野ほたる様 作
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