三八二年 動の四十三日
もう大丈夫だろうからって、ひとりでウロウロするなってのは取り下げてもらった。ゼクスさんももういいって言ってくれたし、皆とは名前で呼ぶ間柄だしね!
それに、やっぱりぱっと動けないのは面倒くさいよね。
だから、お昼のお茶もひとりで持っていく。
「あ、お兄ちゃん来てた」
なんだ、お兄ちゃん先に来てたのか。
「レムさんっ」
気付いたカートさんが走ってきてくれる。
「持ちますっ!」
ホント、相変わらず元気だなぁ。
「お願いします」
そう言って渡すと嬉しそうに受け取ってくれた。
部屋に入るなってのはまだ言われてるから、あとはお兄ちゃんに任せて先に戻る。
あの六人も笑うようになったし。
ホントによかった!
夕食のお茶を持っていったときも、やっぱりカートさんが取りに来てくれた。
「レムさん! レムさんと俺、同い年だって!」
嬉しそうに報告してくれる。
「俺も一緒」
スヴェンさんがうしろで手を上げてる。
「俺の誕生日はまだだから、ひとつ上だな」
「エディルは俺と一緒だよね」
エディルさんとレンディットさん。
「俺が一番上で、テオよりひとつ上」
やっぱりディアレスさんが一番年上だったんだね。
「俺がレムさんのふたつ下、です」
うん、セラムさんが一番年下なのはわかってた。
やっぱり皆同年代だった。同じ町なら一緒に学校に行ってたんだと思うと、ちょっと変な感じ。
でも、それなら。
「ね、やっぱりレムでいいよ。話すのも普通で」
名乗ったときにもそう言ったんだけど、そんなわけにはいかないって断られた。
皆びっくりしたように私を見てるけど。
「お兄ちゃんのことは呼び捨てなんでしょ? 私も皆と仲良くなりたい」
「レムさん…」
ディアレスさんが呟いて、皆を見た。
皆頷いてくれてる。カートさん、すごい勢いで何度も頷いてるけど首もげそうだよ?
カートさんを見て苦笑いして。ディアレスさんが私を向いた。
「ありがとう。じゃあ、レム。俺のことはディーと」
「俺はレンで」
「あとはそのまま…」
「呼び捨て、だな」
「俺のことはカートでっ!」
「それそのままだから」
あはは、賑やかだな。
六人、何となく話し方で区別がつきますか?
ややこしいのがエディルとスヴェン。エディルのほうが少し堅い感じです。
わかりやすいのはカートと、ツッコミ担当セラムでしょうかね。セドラムと名前被りました…。
今のところ順調なので八時に上げていきますね。
間に合わなかったときはすみません…。