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三八三年 実の八日

 訓練二日目。

 昨日のナリスの話が衝撃的すぎてどうしていいかわからない。

 もちろんどうする必要もないってわかってるけど。

 何だろう、このもやもやした感じ!!

 ……ホントに。何だかなぁ……。



 私と同じ幼馴染のソージュ。

 家族みたい、でもないけど。知ってたのかな。

 そう思って聞いてみた。

「テオはともかく。ククルは確信がなかったけど」

「かもしれないって思ってたってこと?」

「まあ、ね…」

 そうなんだ…。気付いてないの、ククル自身とお兄ちゃんと私だけだったんだね…。

 落ち込む私にソージュが笑う。

「近すぎて見えないこともあるって。それに…」

 何か言いかけたのに、ソージュはそこで口を噤む。

「それに?」

 聞き返したけど笑うだけで。

 結局教えてくれなかった。



 夕方から、もしかしたらロイが帰ってくるかなって思って待ってたんだけど、結局夜になっても帰ってこなかった。

 ゼクスさんたちもアリーも、顔には出さないけど心配だろうな。

 向こうで何か手伝ってるのかもしれないね、ってナリス。

 もちろんロイが強いのは知ってるんだけど、そんなお願いされるくらいなんだね。

 そのロイに勝つアリーって、実はものすごく強いってこと??

「まぁ、ロイはアリーに手は抜かなくても本気じゃないだろうし」

「そうなの?」

「殴る力とか場所とかは気を付けてると思うよ」

 そうなんだ。でも、アリーは怒りそうだよね。

 そこからアリーのロイの振りの話になって。ナリスが思い出したように教えてくれた。

 ダン、アリーとロイの見分けがつくみたいなんだって。

「前にヴェインとしてイルヴィナに来てたとき、一度だけアリーが来てたのに気付いてたって。ふたりとも驚いてた」

 ヴェインさんのときって、顔を隠してほとんど喋らないのに。ダン、それでわかるってすごいね。

「じゃあ今のアリーもちゃんとアリーに見えてるってこと?」

「ロイとして接してはいるけど。声を聞いても驚いてなかったよ」

 そうなんだ。

「そういえば、今アリーはロイなんだから、皆と手合わせしたりしてるの?」

「訓練生に指導としてはやってるけど。俺たちとすることはないよ」

 そっか。もしかしたらダンと手合わせできるんじゃないかなって思ったんだけど、駄目か。

 今はロイだから、って無理を言ったりするアリーじゃないからね。

 ホントに。いつかちゃんと手合わせできたらいいのにね。

 本編にない日付です。

 昨日のショックを引きずるレム。気持ちに気付いてもらえなかった上にこんな話をされて。ソージュは災難でしたね。

 ダンの特殊能力。見分けはつきますが口には出さないのであまり意味はないです。

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冬野ほたる様 作
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