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三八三年 雨の二十四日

 朝起きたらもうククルは起きてて。

 いつも通りの様子でおはようって言ってくれた。

 結局昨日何があったのかはわからないまま。もうホントに気になる。

 ククルが待ってくれてるから急いで準備して部屋を出ると、お兄ちゃんの部屋の前に置いといたお水はなくなってて。

 ちゃんと飲んでくれたのかな。

 朝食を食べに行ったらお兄ちゃんはもう来てて、昨日のことを謝られた。

 私としては謝るより何があったか教えてほしいんだけど……無理そうだね。



 もうその日はずっと気になって仕方なくって。

 お昼前に宿に来たお兄ちゃんを捕まえた。

「ゆうべは水、ありがとな」

 お礼をいってくれるけど、そうじゃなくて!

「お兄ちゃん、昨日ククルと何かあったの?」

 そう聞いたら、お兄ちゃん一瞬固まって。

「頼むから放っといて」

 ぼそりとそう言われて逃げられた!

 お兄ちゃん、顔赤くなってたし。

 昨日はククルも真っ赤だったし。

 ……まさかとは思うけど……離れてたし、それはないよね?

 何があったかわからないけど、もしこれでククルがお兄ちゃんのこと意識するようになってくれたら。

 お兄ちゃん、毎日顔を合わせるからって言って。あまりククルに意識させるようなことをしないけど。

 前みたいに傍にいるのがお兄ちゃんだけじゃないんだから。気付いたら誰かに…ってことだってあり得るんだから!

 ホントにしっかりしてよね、お兄ちゃん!

 何があったのか教えてもらえずヤキモキするレム。レムの思ってる程のことは起きていません…。

 本編はお互いいたたまれないふたり。

 一緒にいることが自然だからこそ、ちょっとしたことが恥ずかしかったりしますよね。

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冬野ほたる様 作
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