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三八三年 雨の二日

「アリー!!」

「レム! 久し振りね」

 夕方、予定通り到着したアリーが来てくれた。

 元気そうでよかった! 髪も少し伸びたね。

 むぎゅっと抱きしめられて。私も抱きしめ返して。変わらないね。

 ロイはあとで来るって教えてくれてから、アリーはそうそう、と笑う。

「今回もククルのところに泊まるんだけど、夜、こっち来れない?」

「こっちって?」

「部屋で三人でおしゃべりできたらって」

「行く!!」

 即答した私に、アリーは嬉しそうにまた抱きついてきて。

「あのあとどうなったか。詳しく聞かせてくれるんでしょ?」

 耳元でそう囁かれた。

 お父さんたちに話すことになったってことは言ってあったから。認めてもらえたよってことだけは手紙で書いたんだけど。

 詳しく書こうとしたんだけど、もう恥ずかしくて。

 だから次会えたときにってことにしたんだよね。

 …でもちょっと待って?

 今日は三人で話すんだよね?

 ククルにはこの間少しは話してあるけど、ナリスのことをよく知ってるククルには恥ずかしくてごまかしたこともあるんだけど…。

 ど、どうしよう……。



 そのうちロイも来て。お世話になるねって笑ってた。

 前の訓練のときからククルのことが好きなのをあんまり隠さなくなったみたいで。今日だって今までずっと食堂にいたんだもんね。

 こないだククルと話したときに、好きだって気持ちがよくわからないって、ちょっと落ち込んだみたいにククルが言ってたんだけど。だからって安心できないよ。

 お兄ちゃんものんびりしてたらククルを誰かに取られちゃうよ??



 夜はククルの家、アリーの泊まってる部屋に集まって。

 もうアリーに滅茶苦茶聞かれた!

 あぁもう、ククルの前で恥ずかしいよ…。

 ククル、顔真っ赤だし………。

 そんな話をしながら、ふと思う。

 今私の中にある不安。

 どうしたらいいのか、アリーにだったらわかるのかな。

 ロイとアリー到着です。

 根掘り葉掘り聞く予定のアリー。楽しみにしてました。

 本編はどうにかと目論むロイ。アリーを置いていこうとしたことがバレてしまい、あんまり無茶が言えなくなりました。

 ちなみにふたりで宿に泊まると目立つのですが、本人たちは慣れたものです。

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冬野ほたる様 作
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