第1話 〜何か強過ぎなんだが〜
小学生なので誤字、文章変なとこは多めに見てくださいw
「ふぁ〜あ…」
眠いなぁ…
「リュウ!行くぞ!」
「は〜い…」
僕は邪神族、リュウ・アレクサンダー。
邪神といっても、僕は悪人ではない。そう言う種族なだけだ。
そして僕を叩き起こしたのが、僕の友人、人狼族のラック・サンダーボルト。
かっけー名前だよ…ま、サンダー仲間だけど。
「宿題終わったー?」
「そりゃね。終わったよ。」
「真面目ヤローが」
「いーじゃん」
ご覧の通り普通の学園生活。毎日楽しいもんだよ。
ラックは相変わらず宿題やってねーんだな。
「んでさ、スキル何あったら嬉しい?」
あ。ラックに言われるまで忘れてた。今日は自分のスキルが開放される日なのだ。
「僕は全属性魔法使いたい。あと弓術」
「強欲だなぁお前!俺は断然剣術だな!」
「ラックイメージそのまんま…」
「んだよ!いんじゃねぇか!」
っと、忘れてた。わからないと思うからスキルの説明をしよう。
まず魔法から。魔法には火、水、風、土、光、闇、空間、時間の主な属性がある。
上級魔道士はいくつかの属性を掛け合わせ、自分の属性を作ったりする。
そして、格闘術、剣術、弓術、槍術、斧術の3つの体術スキルがあり、これらも掛け合わせることができる。
スキルは、SからEまでの等級があり、等級によって強さも変わる。SSランクもあったらしいのだが、千年以上は前で、今やもう伝説的存在である。
そして、固有スキル。その人それぞれが持っているスキルだ。持っている人はレアで大体要職に就いている。
んでサブスキル。んまぁ色々。
「準備OK」
「おしっ!行くか!」
僕らの通っているフェニックス魔法学園には、いろんな種族が集まる。ラックの人狼族の様に、犬人族や、猫人族などの種族は、獣人系と言われる。他には、邪神族の様に『神』と言う字が付いている種族は、神族と呼ばれる。
そんなこんなで学校に到着だ。
僕らは1年A組だから2階だ。
ガラララララッ
「はよー」
「おはー」
「おはようリュウ君♪」
「お、おう」
彼女はラターニャ・クローバー。猫人族だ。
何かと僕に懐いている。
挨拶してはいると、なんかみんなめっちゃピリピリしてる。
スキル発表の日だからかなぁ。
スキルの強さによって大体クラスのカーストが決まってしまう。
だから皆弱いスキルの奴を軽蔑するんだ。
僕はそんな事ゴメンだ。そのためにも強いスキルが欲しい。
「なぁなぁ、」
「おっナルグ!どした?」
彼は竜人族、ナルグ・グレイウォールだ。ラックと似ていて猪突猛進。とにかく元気くんだ。
「俺斧術ほしい!」
「流石だな!俺も剣術ゲットしたら手合わせしてーな!」
出たよ…脳筋ラック&ナルグ。二人とも体力あるし、前衛としては申し分ないだろうな。
…僕は断然後衛したいけど。
ガラララララッ
「皆さんおはようございます。」
担任で、兎人族のトニー先生だ。
「今日はスキル開放の日です。式典はホールで行います。9時までに服装を整えてホール準備室に集合するように。」
やっとかぁ…スキル開放。やっぱちょっとだけワクワクする。
ネクタイを整えて、1階のホール準備室へ向かう。
準備室で整列して、ホールへ並んで歩き出す。
ホールに着いたら、また整列、着席。
校長の話のなんの、いろんなのがあって、やっとスキル開放の儀だ。
「ランド・レインクロス!」
名前が呼ばれ始めた。レインクロス君は名家の生まれで金持ち。羨ましいなぁ…
スキルは、特別な水晶に触れてスキルボードが自分の中で作成され、そこにスキルが書かれている。ステータスボードと念じれば見ることができる。ただ他の人には見えない。スキルオープンと念じれば他の人に見せる事が出来る。
そして、とうとうラックの番だ。
「ラック・サンダーボルト!」
ラックが触れた水晶が光る。
「次!」
スキルの開示は個人の自由だ。だから基本的に開示はしない。
そして…とうとう僕の番だ。
「リュウ・アレクサンダー!」
水晶に触れる。そして、ステータスボードを見てみる。
リュウ・アレクサンダー(邪神族) Lv.1
ー魔法ー ー体術ー
火魔法 SS 格闘術 SS
水魔法 SS 剣術 SS
風魔法 SS 弓術 SS
土魔法 SS 槍術 SS
光魔法 SS 斧術 SS
闇魔法 SS
空間魔法SS
時間魔法SS
〜サブスキル〜
魔法耐性 物理攻撃耐性 毒耐性 経験値100倍 弓術攻撃力Up 槍術攻撃力Up 俊敏 縮地
〜固有スキル〜
創世眼 赤眼
ーステータスー
体力 129
魔力 99163728836289
筋力 117
精神 412
………は?
ちょっと待ってくれ
もう一度……やっぱそうだ。
え、やばくね?
ちょ、魔力…
落ち着け…落ち着け…
まず列に戻る。夢じゃ…ねぇよな?
ガッチガチに固まったまんま式典が終わる。今日は式典のみの早帰りだ。
「リュウ!いくぞ!」
「はーい」
僕とラックは同じフェニックス学園の少し離れた寮に住んでいる。二人部屋で、ラックと同じ部屋だ。
「ふぅ…」
疲れたぁ…
「スキル見せ合いっこしよーぜ!」
「良いよ」
「じゃあリュウからな!」
「おけ」
スキルオープン。
「うぉっ!え?マジで?すげえっ!」
「次俺な!」
スキルオープンと念じても、スキルしか表示されないらしい。
ラック・サンダーボルト(人狼族) Lv.1
ー魔法ー ー体術ー
火魔法 S 槍術 S
光魔法 S 剣術 SS
「すげ」
「ってかお前バケモンかよ!すげーな!強くて羨ましい!」
「はは…ありがと」
「なあなあ!ゴブリン森行こーぜ!」
「良いよ。腕試しだね?」
「そう!」
って事で僕達は西にあるゴブリン森へ行くことになった。
防具と弓、バッグ持ってっと。
「ラック!ゴブリン2匹見つけた!」
「OK!任せろ」
ラックが剣でゴブリンを両断していく。
「やっぱSSランクはちげえな!」
「討伐部位集めよ」
討伐証明部位のゴブリンの右耳をナイフで切って集める。
これを冒険者ギルドで換金する。
「いたぞー!ゴブリン3匹!」
「…僕やる」
『風魔法・ストーム』
そう唱えると、ゴブリンの周りに風が巻き起こり、ゴブリンは真っ二つになっていた。
「すっげ…」
ゴブリンを30匹ほど討伐した後、街に戻り、冒険者ギルドへ向かう。
「こんにちは。換金お願います。」
「わかりました。ゴブリン30匹の討伐で、銀貨30枚です。」
「確かめました。ありがとうございます。」
換金し終わったから、冒険者ギルドを後にする。
「装備新しいの買おうよー」
「確かにだいぶ前から使ってるもんな。」
確かここに評判の良い武器屋あったような…
あったあった。風雷亭…か。
「僕魔道士のローブとか買おうかなー」
「俺は動きやすい防具だな!」
「なんかいいのないかな」
「いらっしゃいませ!どんな防具をお探しですかな?」
「僕は魔道士のローブが欲しいです」
「俺は動きやすい防具!」
「なるほどなるほど。少々お待ちくださいな」
この武器屋、風雷亭は雰囲気もいいし、何より店主が優しいから良いところだ。行きつけにさせてもらおう。
「あったあった、これだ。それぞれ銀貨10枚でいいですぞ。」
「えっ!?こんないいのを10枚でいいんですか!?」
「若い学生さんですからな、死なれちゃ困りますからね!特別に半額ですよ!」
「おっちゃんやっぱ良い奴だな!ありがたく買わせていただくぜ!」
「ありがとうございます!大事に使わせてもらいます」
すげ…僕のローブは魔法耐性が付いている。そして…布はキング・ボアの毛皮だ…!
ラックの防具は、ワイバーンの鱗が使われていて、とても軽くて硬いらしい。
「「ありがとうございました!」」
店を出ると、日が落ちかけていた。
「帰るか。」
「おう!」
寮に戻り、食堂へ向かう。食堂では、ご飯を作ってくれて、僕たちに配ってくれる。
今日のメニューはボアのシチューだ。
「おっ!リュウ!ラック!」
「おうナルグ!」
「一緒に食べようぜー!」
「おっけー!」
どんな距離で話してんだよ…遠すぎだろ…
と思ったら、ナルグがいつの間にか目の前に居た。
「ええっ!」
「ふっふーんすげーだろ!俺のサブスキル俊足!」
「僕サブスキル俊敏は持ってるよ」
「俺筋力強化!」
「というか話す前に食べようよ」
まず僕らはご飯を受け取ってすらないのだ。
「そうだな!貰いに行こう!」
僕の好物。ボアのシチュー。
ボアとは、君たちの世界で言うイノシシだね。
脂が少なくてさっぱりしてて美味しいんだ。
「はいどうぞ〜」
「ありがとう」
ご飯を配ってくれるのは、ここで働いているおばちゃんだ。
「空いてるテーブルあったぞ」
「よしっ!俺いちばーん!」
「クソっ…流石ナルグだな…」
「二人とも危ないよー?」
「気をつけるから大丈夫だって!」
はぁ…ほんとに大丈夫か?
こぼしたら飯抜きなのに…
「な?大丈夫だろ?」
「わかったから…でも気をつけろよ?」
「「はーい!」」
「飯食おうぜ…」
「おう!」
それからというもの、二人の食う速さは異常だった。
それはもう、恐ろしいくらいに…。
「満腹満腹♪」
「元気そうで何よりだよ…」
「俺鍵開ける〜」
それを言うときは大体超機嫌いいときだよな…
よしっ。
「オラァ!」
「くっそー、また負けたかぁ…」
まぁ、毎日恒例のベッド飛び込み大会である。
そして運動神経の悪い僕はいつも負けている。
「イェーイ!俺また一番風呂♪」
「僕はいつになったら一番風呂はいれるんだろう……。」
マジで入れない気がする。