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ワイ、1ターン目で敵城を落とす 【ヒロイン 玉座に君臨する女王】

【前回までのおっさん】


女騎士陥落

さっきから騎士の姉ちゃんがワイの腕に絡みついとる…

ワイの人生で腕を抑えるのは警官隊か刑務官くらいやと思っとったが…

まさか妙齢の姉ちゃんのおっぱいに捉えられるとは…


いや、厳密に言うとおっぱいやなくて乳型の胸当てなんやが…

正直、痛いんやが…



「あの…

キミ、騎士団長なんやろ?

仕事せんでええんか?」


『いいんですっ♪ (テレテレ)』


「ふー。

あのなー。

ワイは無職やけど、尼崎の治安維持の為に無給で正義パトロールしとるで?

いや、何故か警官はワイを捕まえるんやけどな?」


ホンマに困ったもんやで。

こっちは正義しとるだけやのに、何でワイばっかり職質されるねん。



『素敵♪

オジサマ素敵です♪ (ハートメ)』



「いや、待てよ。

お姉ちゃん、騎士団長って言わはったな?

ひょっとして、ここは国なんか?」



『はい!

異世界ハーレム国です! (シュバッ)』



「い、いせ?」



『ここは異世界ハーレム国です!!! (バーン)』



「お、おう。


…。


まあ。


何と言うか…


趣きのある国名ですな。」



『今から王宮に案内致します! (キラーン)』



「え?

お、王宮?

王様が居はるんですか?」



『あははw

もーオジサマったらww

異世界ハーレムに王様なんて居る訳ないですかww 

王宮に居るのは女王です。』



「あ~。

この国って男の人はおらへんのかな?

オッチャン、ちょっと真面目な話したいんやけど?」



『異世界ハーレム国にはショタは居ても男性は居ません! (ドヤア)』



「しょ、しょ え? 何て?」



『ショタというのは精通前の少年のことです♪

ちなみに、この国のショタは精通と同時に死にます!』



「え? ええ?

じゃあ、キミら。

どうやって子孫遺しているの?」



『もーww

おじさまーwww (キャハッ)

女の子の口からそんなこと言わせないで下さいよーwww


気合です♪』



あー、滅ぶな、この世界…



「これは失礼。

ワイは生来の武骨者でしてな。

礼儀を知らんのは勘弁して下さい。」



歩いていると目の前に石造りの建物が見えてくる。

ここらのランドマークらしく、尼崎ゑびす程度には大きい。



ワイが何気なく横に回ろうとすると、慌てた騎士姉ちゃんに静止された。



『おじさまー!!!

駄目ですよー!!!

横に回り込んだら、作画枚数増えるじゃないですか!!!

真正面以外からお城を見ないで下さい! (キー)』



「え? さく? 何?

ああ、スンマセンスンマセン。

あの建物は正面以外から見たらアカン決まりなんですな?」



『わ、私としたことが取り乱して申し訳ございません! (ドゲザー)』



「ああ、いやいや。

知らんこととは言え、こちらこそ失礼。」



等という遣り取りをしつつ頑丈そうな城門に辿り着く。



「あの… 門番とかおらんのですか?」



『作画枚数ェ (ウフッ)』



「いや、せめて門を開ける人くらいは常駐させとかな…」



『魔法です!』



「は?」



『この門は魔法で自動的に開きます!

この国の作画、もとい人手不足は全て魔法で補えます!』



ワイは、こんな趣旨の台詞を近所のパン工場で聞いたことがある。

その工場は、ヤマザキパンとの熾烈なシェア競争に敗れ、既に存在しない。

跡地は、あましんの駐車場になった。



「一定の人件費すらもコストと捉えてしまうと…

いや、何でもないです。」



流石に内政干渉はアカンな。



『伏せし黒鉄 七ツ目の巨人 明日への詠嘆を紡げ… (チュウニ)

開けッ!  重ね村雲ッ! (ジャキガン)』



「あの? 突然、大きな声で何を…?」



『詠唱です! (ヤリキッタカン)』



「はあ。  お? 門がちょっと開いた?」



詠唱とやらは、相当体力を消耗するらしく。

騎士の姉ちゃんは仰向けに倒れ込んでハアハア息をしている。

箱根駅伝かな? と言おうとしてから慎む。

口は災いの元や。



姉ちゃんが開けてくれた20センチ程の隙間から中を覗いてみると…

いきなり玉座のような物体があり、その上に座ってる娘さんと目が合っってしまう。



『キャッ!

な、何じゃ、キサマは!!!

ぶぶぶ、無礼者!!!』



「す、スンマヘン!!!!

流石に門のすぐ裏手に座ってる人が居るとは…」



みんな、イメージしてくれ!

公衆便所の扉開けたら便器があるやん?

そんな距離感で門と玉座が配置されてたら驚くやろ?

こんなん、知らんかったら絶対驚くやん?

これ、ワイが悪いんか?



『ええい!!

狼藉者じゃ!!!

ものども出合え出合え!!!!』



「え~。

これ、ワイが悪い場面なんですかね?

オリックス本社に(話し合いの為に)乗り込んで逮捕された時よりも不当感あるんですけど。」



『騎士団長! 騎士団長はおらぬか!!!!』



「あ。 その人なら外で寝てますけど…」



『きええええい!!!!!

よもや余の代で落城の憂き目に合うとはッ!!!!

無念!!!!!

無念じゃあ!!!!!!!』



「え? そういうルールなんですか?」



王冠っぽい帽子を被った娘さんは玉座から飛び降り、赤絨毯の上で大の字になった。



『えええい!!!

余も王たる身じゃ!!

悪あがきはせぬ!!!!

この身体! この操!

好きにせいッ!!!!!』



「あ。 スミマセン。

話が飛躍し過ぎて、ちょっと呑み込めないというか…

ワイ。 この国は初見なんで、もうちょっと段取り追って説明してくれませんかね?」



『ふはははは!!!!

見た目通り剛腹な男よ!!!!

それでこそ余を穢し尽くす資格十二分と言えよう!!!!』



あのー。

誰か親切な人、状況を説明してくれへんかな?

刑務所の部屋長の方がよっぽど親切やで?

ワイ 「何でこの国には年端も行かない少年しか居ないんですか?」


女王 「アニメ化された時。 一人でも多くの女性声優に枠を与える為じゃ!」


ワイ 「? ? ?  あ、あの? ワイ、さっぱり意味が…」


女王 「製作委員会に出資が集まり易いのじゃ!」


ワイ 「? ?   …あ、ああ。 商業上の理由ですな。」


女王 「抱き枕商人! エロフィギュア商人の出資を歓迎しておるぞえ!」


ワイ 「? だき?  ふぃぎ?  ? ? ?」

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