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乳白色

まるが、しかくに思える日

ふわふわが、ごわごわに感じる日

ぽろろんが、ぎゃぎゃぁんと聞こえる日


指に触れるすべてを掴んで地平線の彼方になげたい

服もぜんぶ脱いで燃やしたい

うなじに触れる髪もひきちぎってやりたい

骨の中の肉が痒いんだよ

かゆみの神様っているのかな

もうさ、太平洋で溺れてしまえ


でも

次の日には


あり得ないくらい静かな世界

耳障りな音も、感触もしなくてさ

汚い毛玉とか転がっちゃてて

せっかく奪い取った真白のミルクだって

底のほうは腐ってんだ


ああ

泣きたいなあと思った

でも

ティッシュは昨日捨てちゃったから

できないよ


ぼうっとしていると


つるつるとしたまるが、

転がってきて

この爪の欠けた指にやさしく

ちょん、と傷ついた頭をくっつけるから

昨日割れたガラスの心臓から ようやく血が流れ出すんだよ



いつもごめんな



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