10/21
乳白色
まるが、しかくに思える日
ふわふわが、ごわごわに感じる日
ぽろろんが、ぎゃぎゃぁんと聞こえる日
指に触れるすべてを掴んで地平線の彼方になげたい
服もぜんぶ脱いで燃やしたい
うなじに触れる髪もひきちぎってやりたい
骨の中の肉が痒いんだよ
かゆみの神様っているのかな
もうさ、太平洋で溺れてしまえ
でも
次の日には
あり得ないくらい静かな世界
耳障りな音も、感触もしなくてさ
汚い毛玉とか転がっちゃてて
せっかく奪い取った真白のミルクだって
底のほうは腐ってんだ
ああ
泣きたいなあと思った
でも
ティッシュは昨日捨てちゃったから
できないよ
ぼうっとしていると
つるつるとしたまるが、
転がってきて
この爪の欠けた指にやさしく
ちょん、と傷ついた頭をくっつけるから
昨日割れたガラスの心臓から ようやく血が流れ出すんだよ
いつもごめんな




