落ちぶれ公爵令嬢、魔族と出会う
開幕婚約破棄から書いて行ったらこんな話になりました。
王子の婚約者である私の誕生日、それを祝う夜会の最中にそれは起こった。
「ララエラ! お前との婚約を破棄する!」
明朗と告げるエリック殿下が、私に指を突き付けて声を上げていた。
その横には、マロンブラウンの髪色をした、男好きしそうな可憐な令嬢。
彼女は勝ち誇ったように私に笑みを浮かべている。
おっと、これは誕生日のサプライズプレゼントかな?
幼い頃に、勝手に親が決めた婚約だ。
元々殿下は生理的に受け付けない顔だし。それを向こうから破棄してくれるなら、願ってもないことだろう。
遠くからお父様が声を上げて告げる。
「ララエラよ! お前が王子の婚約者の立場を利用し、国庫から資金を横領していた証拠が挙がっている!
この公爵家の恥さらしめが! お前とはもう、親でも子でもない!」
お父様? いったい何の話を……ああ、さては自分の横領が発覚しかけて、私に濡れ衣を着せようと?
実の娘より宰相の地位を選んだ――いえ、お金を選んだのね。
つくづく呆れる父親だ。公爵家の名が泣きますわ。
かくして私は騎士たちに捕まり、拘束されて別室に連れていかれたのだった。
****
ドレスを剥ぎ取られた後に下女の服を押し付けられ、私は一人で何とか服を着ていった。
着替え終わった私を乗せた幌馬車が、見張りの騎士たちを乗せて夜闇を走っていく。
騎士たちの視線は刺すように痛くて、横領犯を逃さないように見張っている感じだ。
……うーん、宰相であるお父様の言葉を信じちゃってるのかな。
お父様って、外面だけはいいからなぁ。
一見すると国を愛する宰相が、実はお金大好き汚職まみれだなんて、家族以外知らないよね。
馬車は夜遅くまで走り続け、森の中で停車した。
騎士たちが荒っぽい声で告げる。
「降りろ売国奴!」
あらまぁ、随分と不名誉な呼び名だこと。
私は騎士たちに引きずられるように幌馬車から降ろされ、突き飛ばされて地面に倒れ込んだ。
騎士たちは「フン!」と鼻息を荒く吐き出すと、幌馬車に乗って王都へと戻っていった。
……ここはどこだろう?
ランタンを掲げた馬車が居なくなって、辺りは月明かりだけ。真っ暗な森を突っ切る道が、まっすぐ伸びていた。
「仕方ない、歩くか!」
私はよいこらしょっと立ち上がり、下女の靴で道を先に進んでいった。
青白い月明かりを浴びながら、うっすらと浮かび上がる街道をてくてくと進んでいく。
獣の気配は周囲にないみたいだけど、狼や熊が出てきたら一巻の終わりだなぁ。
てくてく、てくてく――歩き疲れた私は、分かれ道の看板の前で腰を下ろした。
月明かりでうっすらと浮かび上がる文字じゃ、どの道がどこに続くかもわかりはしない。
「あーもう! ここでいいわ!」
私はそのままごろんと横になり、大の字になって夜空を見上げる。
十七歳の誕生日と共に公爵家を追い出されるのは、さすがに予想してなかった。
でもあのキモイ王子と結婚するくらいなら、こんな人生でもまぁいいかな。
こうしてれば私はそのうち、獣か人に襲われて人生を終えるだろう。
できれば綺麗な身体で死にたいから、盗賊の類に襲われるのはやめてほしいな。
そんな私の儚い願いは、とある一声で破られた。
「――あんた、そんなとこで何してるんだ?」
あーあ、人間の男性だ。私は最後まで運がないらしい。
「見てわからない? 歩き疲れたから休んでるのよ」
声の主がクスリと笑った。
「こんなところで横になって居たら風邪をひく。
あんたもしかして、馬鹿なのか?」
「失礼ね。風邪をひく前に死ぬだろうと思って身を投げ出してるのよ。
私のことは放っておいてくれないかしら」
「いやいや、こんな上玉を放置なんてできないさ。
それよりどうだ、復讐してみないか? あんた裏切られたばかりだろう?」
なんで知ってるの?
私は身体を持ち上げて声の主を見上げた。
長い銀髪、色の黒い肌、瞳は赤く輝いていて、頭に角が生えている。
「……魔族なんて、初めて実物を見たわ」
声の主が、綺麗な顔でニコリと微笑んだ。
「夜に俺を見て驚かない女にも、初めて会ったよ。
お互い初めて同士だ、少し話をしないか」
「別に構わないけれど……何を話すというの?」
「それは俺の野営に移動してから話すよ。
夜風は体に悪い。せめて火に当たった方が良い」
私は魔族の青年の手を借りて立ち上がり、彼の案内するままに道を先に進んでいった。
****
魔族の青年はアルフォンスと名乗った。
私は彼の起こした焚火に当たり、倒木の上に座りながらお湯を飲んでいた。
はぁ~、あったまる~。やっぱり夜は冷えるんだなぁ。
私が小さくほっと息をついていると、アルフォンスがクスリと笑った。
「あんた、自殺志願者かと思ったが、どうやらそういう雰囲気でもないんだな」
「死にたくて死のうとしてたわけじゃないわ。
他に選択肢がなかったから、なるだけ楽で綺麗に死にたかっただけよ。
――それより、さっきの復讐がどうとかって何?」
アルフォンスが赤い目をギラリと輝かせて応える。
「そう、まずはそれからだ。
あんたには悪意の匂いがまとわりついてる。
今夜、酷い悪意にさらされてここまで来ただろう?
こんな場所にそんな恰好で、悪意にまみれた女――十中八九、裏切りにあった。違うか?」
否定するのも意味がない。私は素直に頷いた。
「そうよ。お父様に汚職の身代わりとして、濡れ衣を着せられて捨てられたの。
婚約者だった王子にも捨てられたし、騎士たちも私を売国奴呼ばわり。
きっと昨晩の夜会は、私のことを面白おかしく話していたのでしょうね」
アルフォンスが目を細めながら語りかけてくる。
「酷い目にあったんだな、あんた。
どうだ? 復讐したいだろう?
奴らにも同じ屈辱、同じ絶望を味わわせたいと思うだろう?」
「いーえ? まったく?」
私はきっぱりと否定した。
アルフォンスが拍子抜けしたように、目を見開いて私に告げる。
「……嘘だろ? なんであんたの中から、憎悪の匂いがしないんだよ。
実の親から裏切られたんだろう? 婚約者からも捨てられたんだろう?」
「お父様がそういう人だってことは前から知っているし、婚約者も嫌々やっていただけよ。
むしろ両方と縁を切れて、それ自体はせいせいしているわ。
ただ私は世間知らずで、これからどう生きていくのかは途方に暮れてるわね」
アルフォンスが困惑したように眉をひそめた。
「あんた、死ぬつもりなのか生きるつもりなのか、ハッキリしてくれないないか」
「生きることも、死ぬことも、結局は一緒よ。
どう生きていくかは、どんな死に方をするかを決めること。
どんなに嫌でも死ぬときは死んでしまうもの。
どれほど嫌でも、死んでいなければ生きていかなければならないわ。
私は最後まで、自分に恥じることがないように命を全うするつもりよ」
「ほー、そいつは誰の受け売りだ?」
私は小首を傾げて応える。
「受け売り? 自分で考えて、自分で辿り着いた答えよ。
私はグリュンハイム公爵家の息女として、恥じることなく命を終える。
――まぁもう、親子の縁を切られて、ただのララエラになってしまったけれどね」
アルフォンスがニヤリと微笑んだ。
「あんた、面白い感性をしてるな。
ただのララエラになったなら、誇り高く生きる必要もないんじゃないか?」
「それとこれとは話が別よ。
私が誇り高く在ろうとするのは、公爵家に生まれたのが理由じゃないわ。
お父様を見ていて『ああはなりたくない』と思ったのが大きいわね。
……そう考えると、やっぱり公爵家に生まれたのが理由なのかしら」
私が頭を悩ませて小首を傾げていると、アルフォンスが楽しそうに笑いだした。
「ハハハ! やっぱりあんたは面白い!
今夜は気分がいいからサービスだ。
本当なら代償に魂を頂くんだが、あんたは特別に寿命十年分で望みを叶えてやる。
なんでもいい、望みを言ってみろ」
私はきょとんとアルフォンスの楽しそうな笑顔を見つめた。
「望み? そうねぇ……お父様と王子に、この国がこれ以上滅茶苦茶にされないようにしてあげて。
国王陛下は頼りにならないし、このままじゃ国民が可哀想だわ」
アルフォンスの赤い瞳が、危険な色に輝いていた。
「それは『父親と王子を殺せ』と受け取っていいんだな?」
「え? 違うわよ? なにを聞いていたのかしら。
あの人たちが悪さをしようとしたら、それを止めて、戒めてあげて欲しいと言っているの。
そしてこの国が良くなるように、きちんと導いてあげて」
アルフォンスがぽかんとした顔で私を見つめていた。
「……自分の寿命を十年差し出して、そんなくだらないことを願うのか?
なんならお前自身のことでもいいんだぞ?
隣国の王子に拾われたいとか、裕福な商人の青年に見初められたいとか、なんかないのか?!
ここから人生を一発逆転させたいと思わないのか?!」
「あら、残念ね。私はそんなに逞しい生き方をするつもりはないの。
蝶よ花よと育てられてきた私は、ただ流されるままに生きていくだけよ。
――ああでも、隣国に続く道を教えてくれるかしら? それも寿命を十年でいいかしら?」
困惑した様子のアルフォンスが、私の目をまじまじと見つめてきた。
「……あんた、そんだけ図太い神経してて『逞しくない』と言い張るのか?」
私は小首を傾げて応える。
「今のどこが、逞しい生き方なのか、教えてもらってもいいかしら?」
しばらく私を見つめていたアルフォンスが、おかしそうにお腹を抱えて大笑いを始めた。
「ハハハ! 本当に面白い奴だな、あんた!
――よし決めた! あんた今夜はここで眠れ。
明日の朝、あんたの前に運命の男が現れる。
そいつについて行けば、あんたは救われるだろう」
「それも寿命を十年支払うのかしら? だとしたら私はいらないわ」
「ハハハ! そうじゃない、これは本当のサービスだ!
いいから今日は、この毛布をかぶって寝ているといい。
あんたが襲われないよう、俺がちゃんと見張っておいてやる」
「ほんと? じゃあ有難く毛布を借りるわね」
私は早速毛布にくるまると、倒木を枕にして横になった。
歩き疲れていた私は、ストンと意識を手放していた。
****
朝の冷え込みで目が覚め、身体をゆっくりと起こす。
「おはようアルフォンス――」
返事がない。周囲を見回したけど、近くには誰も居ないみたいだ。
焚火はまだ火が残ってる。私は火に当たりながら、朝の寒さをしのいでいた。
……アルフォンスって、何者だったんだろう。
話に聞いた魔族の外見、あんな姿は人間ではあり得ない。
でも、悪い人じゃなさそうだったんだよねぇ――あ、悪い『魔族』か。
きっとお父様やエリック殿下より、よっぽど仲良くできるんじゃないかな。
――遠くから、馬車が近づいてくる音が聞こえる? こんな朝早くに?
音の方に振り向くと、朝もやの向こうから確かに馬車が近づいてきていた。
しばらく見守っていると、馬車は私の目の前で止まり、綺麗なプラチナブロンドの長髪を垂らした青年が降りてきた。
上質のサテンで仕立てられたチュニックとベルベットのコートを羽織っているところからすると、身分は良さそうね。
青年が優し気な微笑みで私に告げる。
「レディ、こんなところでいかがしましたか」
レディ? 私が?
自分の服装を改めて見下ろして小首を傾げたあと、青年に微笑んで応える。
「家を追い出されてしまいましたの。
昨晩は親切な方が焚火を起こしてくださったので、凍えずに済みましたわ」
青年がニコリと微笑んだ。
「それは大変だ、私の家に是非来てください。
丁重におもてなしをいたします。
――私はドミニクス王国の者、決して怪しい物ではありません」
「そう? 爵位とお名前を教えて頂けるかしら?
私はララエラ、今はただの平民ですわ」
青年が困ったように微笑んだ。
「名前は……アル、アル・ドミニクスです。
爵位はありませんが、肩書は第一王子となります」
私はびっくりして目を見開いた。
「……第一王子殿下が、護衛も無しでこんな場所を、こんな時間に?」
青年――アルがチャーミングなウィンクを飛ばして応える。
「これでも腕には自信があります。盗賊程度にやられたりはしませんよ」
アルが差し出してくれた手を取り、私は立ち上がった。
そのままアルは焚火の後始末をすると、私を馬車に乗せ、馬車はそのまま走り出していった。
****
アルが貸してくれたベルベットのコートを羽織り、私は馬車の外を眺める。
どうやら馬車は、隣国ドミニクス王国へ向かっているようだ。
窓にうっすら映るアルの姿を観察しても、彼の所作には気品がある。
王族というのは、嘘ではないのだろう。
アルが私を見て微笑んで告げる。
「運よくあなたを拾えてよかった。
家を追い出されたとはいえ、あなたも元貴族なのでしょう?
あのような場所に居て良い方ではありません」
私はアルに振り向いて応える。
「今は平民ですわ、アル殿下。
ところで――頭の角を隠し損ねてますわよ? アルフォンス」
ハッとしたアル殿下が、両手を頭に持っていって角を確認していた。
角がないのを確認し終わると、アル殿下が気恥ずかしそうに苦笑を浮かべた。
「……どこで気付いたんだ?」
「んー、最初から? いくら夜で暗かったとはいえ、顔を一度見てるのよ?
髪の色や肌の色、瞳の色が違うからって、見間違えたりはしないわ。
元公爵令嬢を甘く見ないで欲しいわね」
これでも大勢の人間と社交界で挨拶を交わしてきたのだ。
人の顔を覚えるのは、職業病みたいなものだと思う。
私はクスリと笑って告げる。
「王子様を名乗って、私をどこへ連れていくつもりなの?」
アルフォンスが所作を崩してくつろぎ、諦めたように微笑んだ。
「嘘は言ってねーよ。ドミニクスは魔族の国だ。
人にまぎれて生きてきて、人の血も多く混じってきた。
俺みたいに魔族の力を自在に使える個体は、かなりレアになったけどな」
「じゃあ、第一王子ってのも本当なの?」
アルフォンスがこちらに目を向けてニヤリと微笑んだ。
「そういうこった。たまたま近くに公務で来ていてな。
悪意の匂いがしたから、匂いの元を辿っていったらあんたに出会った。
昨晩話をしていて、あんたとあれっきりで分かれるのは惜しいと思っちまった。
だから国に連れ帰ろうとしている」
「私のお願いはどうなったの? お父様とエリック殿下を、見張ってくれるんじゃなかったの?」
アルフォンスが嫌そうに顔を歪めて応える。
「俺だって暇じゃねーんだ、見張りなんてやってられっかよ。
ドミニクスのために、やらなきゃいけない公務が山ほどある。
馬鹿どものために使ってやる時間なんて、一時間が限度さ」
「そう……じゃあこの国の民は、あの二人に苦しめられてしまうのね」
私は気分が落ち込んで、うつむいて応えた。
アルフォンスの明るい声が、耳に入ってくる。
「そう心配すんな。きちんと昨晩、奴らは≪強制契約≫で魂を縛っておいた。
今後は悪さをするたびに、想像を絶する苦痛を味わいながら寿命をすり減らすことになる。
知能が少しでも残って居れば、死ぬ前に自分の行いを見直すだろう」
私は驚いてアルフォンスの顔を見る――不敵に微笑むその瞳に、嘘は感じられない。
「……そう、それならよかった。
でもこれで、私の寿命が十年減ってしまったのね」
アルフォンスが大袈裟に手を振って否定してきた。
「あー、その話だがな、代償を変えることにした。
あんた、俺の嫁になれ。
十年間だけ俺の嫁になれば、それで解放してやる」
私はきょとんとアルフォンスの目を見つめて応える。
「嫁? 王子に嫁げと、そう言ったの?」
アルフォンスが私の目を見て、楽し気に笑みを浮かべる。
「ああそう言った。俺はあんたを気に入った。
公爵令嬢なら、家格に問題もない。
ドミニクスのうるさい爺共も、大人しくなるだろうさ」
「でも私、もう家を追い出されたのよ?
王子に嫁ぐ資格なんてないわ」
アルフォンスが疲れたようにうなだれた。
「だーかーらー、昨晩あんたの親父にも会ってきたんだよ。
親子の縁切りも取り消させた。
あんたは今も、ララエラ・グリュンハイム公爵令嬢だ。
家臣にも親父にも、文句は言わせねーさ」
「……もしかして、そのためにお父様に会ってきたの?
私と婚姻するために、除籍を取り消させたというの?」
どこか恥ずかしそうに、アルフォンスは窓の外に目を向けていた。
そのほんのりと赤く染まった頬を見て、私はクスリと笑みをこぼす。
「……ねぇアルフォンス、十年だけであなたは満足なのかしら?」
「……どういう意味だ?
魔族の嫁なんて、十年やるのも苦痛だろう」
「そんなことはないわ。
エリック殿下と婚姻することを思えば、比べ物にならないくらいよ。
あなたの妻になら、なってあげていいわよ?」
弾かれたようにアルフォンスがこちらに振り向いて、私の目を見つめた。
「……本気で言ってるのか?」
私はニッコリと微笑んで応える。
「ええ、本気よ?
アルフォンスとなら私、うまくやっていける気がするの。
魔族とか人間の違いなんて、大した問題ではないわ。
そもそも、もう人の血が混じっているのでしょう?
あなたも純粋な魔族ではないのだし、気にする事はないわよ」
アルフォンスが呆れたように笑っていた。
「ははは……あんた、本当に面白い感性をしているな。
普通、魔族なんて忌み嫌うもんだ。
正体を知って嫁いでくる人間は、あんたが初めてかもしれないな」
「婚姻なんて、フィーリングが合えばなんとかなるものよ。
その点でエリック殿下は最悪だったわね。
お父様が決めた婚約でなかったら、最初からお断りしていたところよ」
大笑いを始めたアルフォンスと私は、ドミニクス王国に着いてからのこれからを話し合った。
なぜ魔族が人間の世界で王族をやっているのか、ドミニクスがどんな国なのか、そんな話を聞きながら、私は微笑んで応えた。
――やっぱり、アルフォンスは悪い人じゃないわね。この人なら、きっと大丈夫!
私は確信を胸に、温かい心をアルフォンスと通わせていった。
馬車は朝もやの中を、静かにドミニクス王国へと走っていった。
やがて、ドミニクス王国の第一王子が妃を娶った。
とても美しい王子妃として、『美男美女の夫婦』と国民たちに愛された。
彼らはドミニクス王国のために尽力し、国を豊かにし続けた。
やがて第一王子が王位を受け継ぎ、彼らは国民の笑顔を守るために奔走した。
子供にも多く恵まれた王と王妃は、晩年まで仲睦まじく寄り添っていたと伝えられる。