旅の始め12
「二人には【契約】をしてほしいんです」
「すいません、【契約】とは何ですか?」
「簡単に言えば裏切れないようにするものですかね」
「例えば私が氷華さんに秘密を教えます」
「氷華さんがその秘密を第三者に教えようとします」
「その場合氷華さんは罰を受けます」
「罰にはランクがあり最悪死にます」
「わ、私は匿ってもらう側なので大丈夫です」
「う~ん、命をかけるのはちょっと~」
「少し、時間をいただいてもいいでしょうか?」
「かまいませんよ」
リリアナの耳元に近づき
(貴方がエルフではなくハイエルフなのは黙っておきますから)
「!!!」
「ど、どうして」
にこっ
「わかりました~」
「それを知ってて【契約】の前に言ってくるってことは本当に隠したいだけっぽいですし~」
「ありがとうございます」
「じゃあ、アリア準備しろ」
「……うん」
「…【契約】」
「【冬月氷華】【リリアナ・アマリリス】の両名は【エレン・マルクス】の秘密を漏らすことを禁ずる」
「よし、じゃあ次はハクロウ~俺と氷華とリリアナを結界で外に声が漏れないように閉じ込めてくれ」
「ワン!」
「ありがとうハクロウ」
聞こえないだろうけど
「まあ、ここまでしたけど大したことじゃあない」
「俺は転生者なんだ」
「うそぉ」
「本当なんですか~?」
「わざわざ【契約】してまで嘘言わねぇーよ」
「確かにそうですねぇ~」
「それにしても急に言葉遣い変わりましたね~」
「本来はこっちが素のはずだ」
「はずですか?」
「転生者って言ってもほぼ覚えてないんだよ」
「俺が誰だった。家族はいたのか。友達は。」
「ただあっちの世界の知識とはある程度覚えてる感じだ」
「どうして転生者って打ち明けたんですか?」
「これから一緒に行動するし、多分ぼろがでて氷華にはばれたはずだ」
「どうせばれるなら最初から縛ってた方がいいだろ?」
「それに氷華が一人ぼっちでこの世界に来たって聞いてちょっと考えた」
「俺はこの世界に来た時、公爵家に生まれ何不住なく愛されて暮らしてた」
「でも氷華は目を覚ましたら知らない土地で知り合いもいなく言葉も通じない、いつ見捨てられるかもわからず不安だったと思う」
「そして、凄く寂しいかったと思う」
「だから異世界人はお前だけじゃあないんだぞって教えたかったんだと思う」
話し終わった俺はいつの間にか泣いて抱き着いてる氷華を泣き止むまであやし続けた




