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浦川 日歌里ノウラジュウニシ【side:U】

風を望まず

作者: 歌川 詩季

 物語がこうでは、困りますが(汗)

 散らせた花片(はなびら)

 ()がした屋根とを舞いあげる

 対岸の火事よりまだ遠い風景は

 四角い枠のなか


 へらへら笑って そいつを見てるのが

 おれだなんていうのも それほど愉快でもないが

 心を痛める毎日に

 生きてることを思い知るってんのも

 ずいぶん (にが)すぎる良薬だぜ


 おれとしちゃ 四角い枠のこっちで

 吹かない風を ただ ありがたがってたい


 そんなもんだよな 恥じることもなく



 刻んだ紙吹雪

 ()がれた金メッキが舞い踊る

 壇上(だんじょう)の歌劇より ゆかりのない光景は

 固く組まれた枠のなか


 腰を浮かせて そいつに飛びこもうとするのが

 やつだとしたのなら そいつは(おだ)やかじゃないね

 心を(おど)らす毎日に

 生きてることを噛み締めるってのも

 そうとう 甘すぎる美酒だろうぜ


 おれとしちゃ 固く組まれた枠の外で

 吹かない風を ただ (うらや)んですごしてたい


 そんなもんだけど がっかりさせたか?

 現実だと、めんどうなのは、避けたいです。


挿絵(By みてみん)


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― 新着の感想 ―
[良い点] 平凡な日々は変化がなくてつまらないですが、安心感は得られるため、どちらを好むかは好みでしょうね。
[良い点]  生まれた環境や育った環境によっても立ち位置は違い、安穏な状況で生きていることも罪ではなく。すこしひねくれた物言いながらも、そういったことに心を痛めているような。そんな感じを受けました。
[一言]  穏やかにあること。変化のないこと。  それでいいと思えるならば、それが向いている生き方なのでしょうね。  それでも枠の中の出来事に心を痛め、そうでしかいられない自分を嘲笑うかのような言葉…
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