[番外編] 夜這い
後味の良くないエロ回です。苦手な方はくれぐれもご注意を。
「あッ。すごく大きい…」
「んんっ。君のおっぱいも、とても…気持ちいいよ」
ベッドの中で裸で睦みあう男女。
一度女の秘門を征服した後、萎えることなく次のステージに挑んだ男は、戦闘で鍛えられた逞しい肉体にふさわしい屹立した肉棒を、女の豊満な胸に埋める。オイルに塗れた柔らかな膨らみに包まれ、男はリズミカルに腰を上下させてカリ首に刺激を与える。
「立派ね。食べちゃいたいくらい」
女は上目遣いで誘惑しながら、ヌポッヌポッと淫靡な音を立てて、挟んだ胸からはみ出した男の亀頭を美味そうに口に含む。
「う、ううっ…そんなに激しく吸われたら、僕、イきそうだ!」
「はぁん♡いっぱい出して…」
再び絶頂に達した男は、勢いよく精を放出して果てた。
「んふぅ、素敵だったわ。でも段翼様は若くて逞しいんだもの。まだまだイケるわよね?」
艶めかしく裸体をくゆらせながらグラスを一口含んだ王桃は、段翼の舌と自分の舌をねっとりと絡ませる。口移しに甘い蜜酒を注ぎ込まれた段翼は、ためらいもなくゴクリと飲み込んだ。
「あ、ああ…なんだこれ?急に身体が熱くなって…」
「うふふ。オトコをその気にさせる媚薬よ。前も後ろも、ね♡」
姉と段翼の媾合を隣りで眺めながら出番を待っていた妹の王悦は、二回戦が終わり無防備にさらけ出した段翼の尻に、ねっとりとオイルを垂らす。舌なめずりをした王悦は背後から指で丁寧に、段翼の尻から前立腺、そして後ろから睾丸を撫で、竿から亀頭に向かい媚薬の混じったオイルを馴染ませるようにたっぷり塗り込んでいく。段翼は経験したことのない快感に体をのけ反らせた。
「ひゃあッ!な、何これ…僕、男なのに…」
「やだぁ、段翼クンったら女の子みたいな声♪悦のこともちゃんと愛して、ね」
王悦は服を脱ぎ捨てて素っ裸になった。すると、股間にあるはずのないモノがおっ勃てて付いていた。恐怖に目を剥く段翼。
「王悦、き、君は…もしかして男の娘…」
「フフッ、今頃気づいたの?あの生意気な関興とかいう小僧は勘づいてたみたいだけどね。安心して、痛くはしないから」
逃げようとしても、姉の王桃に下から羽交い絞めにされた段翼は身動きができない。その上、妹と呼ばれていたが実は弟だった王悦に尻をわし掴みにされ、ヒクヒクと脈打つオイル塗れの菊穴をご開帳された段翼は、哀れ一気に貫かれた。
「あひいぃっ…や、やめてくれっ!」
「どう?気持ちいいでしょ。爽やかイケメンのお尻の処女をいただいちゃいました~!あ~ん、段翼クンったらビンビン♡姉さまとヤッてた時よりもずっと大きくなっちゃって」
「や、やだ…そんなはず…」
段翼は男の娘に犯される屈辱と羞恥心を煽る言葉攻め、そして未知の快感に悶えながら涙があふれて来た。
-◇-
股間がムズムズする感触に目を覚まし、寝ぼけ眼のオレは、何故か胸をはだけた胡蝶がオレの身体の上に覆いかぶさっている状況に理解が追いつかなかった。
「……何やってんのさ、お嬢様?」
「や!こ、これはきさまの子種を……じゃない、あれだ。夜は冷えてきさまが風邪をひくかもしれないから、私が暖めてやろうと善意で…」
「はあ?今は六月だぞ。っていうか、仕返しにイタズラしてやろうって、褌なんか脱がすなよ。いくらオレでも傷つくぜ、さすがに」
オレは顔を赤らめながら褌をはき直した。
「か、関興…その…気持ち良くはならなかったか?」
「何が?」
「私のおっぱいで、きさまのイチモツに快感を…いや、何でもない」
「?? 悪いけど、オレは露出狂じゃないし。人前でチ〇コ晒して喜ぶような変態じゃねぇもん。
あーもう。さすがに二徹は辛いんで、ちょっと仮眠するから一刻経ったら起こしてくれって蝉弗に頼んでたのに。げっ。なんだよアイツ、オレの隣でスヤスヤ寝てるやん!」
「!!」
ふと見ると、関興のベッド下の床に蝉弗が眠っていた。
まさか今までの私の恥ずかしい行為がすべて蝉弗に見られていた…のか?いや、関興ですら今まで奴の気配に気づかなかったのだ。そんなはずがあるまい。
「まぁいいや。起こしてくれてありがと、お嬢様」
「あ、ああ。それで、きさまはこんな時間に起きて何をするんだ?」
「内緒。蝉弗のヤツ、もう一つの頼みはちゃんと聞いてくれたんだろうな?じゃあ、お子ちゃまのお嬢様はゆっくりお休みー」
そう言い残して、オレは夜更けのゲル(テント)を後にした。
-◇-
実は蝉弗が寝たフリをしてて、
「お嬢。夜這いは失敗に終わりましたねぇ~♪いやあ、お嬢がいきなり大将のベッドに忍び込んで、あんな大胆な真似をするなんて、アッシは全然想像もつきませんでしたよ!ウヒヒ。
それにしても大将、ニブいっすね~。お嬢渾身のパイズリに、ピクリとも反応しなかったもんなぁ。でも、仕方ないかもしれませんね。アッシだって、洗濯板にチ〇コ擦りつけたって、たぶん勃たないだろうし…ぐほぁっ!」
余計な一言を言って、胡蝶に再び顔面をグーで殴られ、鼻血を出してのたうち回る蝉弗のことなんか知る由もない。




