※※ 【第五部・学園離騒編】物語の紹介 ※※
第一部から第四部まで読むのが面倒くさい人向けの解説です。
多少、これまでと設定が変わっている所があるかもしれません。悪しからず。
【世界観】
「推しの劉備を助け、史実では果たせなかった天下統一を成し遂げたい」という女神の気まぐれな思いつきで造られた、三国志そっくりのVRの世界。
女神自身は天才軍師の諸葛孔明に扮して舞台に降臨し、下僕として使えそうな三国志フリークの秦朗を、関羽の息子・関興として転生させる。
ところが関興は偽善者ぶった劉備が大嫌いで、女神孔明の意のままに動かない。敵の曹操と組んだり、荊州牧・劉表に才能を認められて自分亡き後の荊州の後見人に指名されたり、劉備と同盟を結んだ孫権を叩きのめしたり、ついには赤壁の戦いで疲弊した曹魏・孫呉両軍の間隙をぬい、劉備に代わって半独立勢力として荊州に割拠するに至った。
一方、関興以外にもVR世界に転生した者が(分かっている限り)三人いる。
その一人が呉の孫権に仕えていた風気術師・呉範。正史『三国志』にも伝が立てられている方士であり、未来に起こる出来事を予知できる占い師と評されるが、実際は知識チートを悪用し、「ボクのかんがえた最強のてんかとういつ」のようにこの世界の歴史を改変しようと謀む迷惑な小人。
残りの二人・鴻杏と董桃は、この世界が乙女ゲーム『恋の三国志~乙女の野望』の舞台だと思い込んでいる無邪気な少女たち。鴻杏は悪役令嬢の取巻きとして、董桃はヒロインちゃんとして転生したらしい。
だが実際には、この世界は乙女ゲームの舞台とは似て非なる世界である。したがって、董桃が人気ナンバーワンの“攻略対象”であるプリンス・曹沖に猛然とアタックしようとまったく無意味であり、彼女らの思惑とは無関係に歴史は進むはずなのだが?!
【舞台】
後漢末、黄巾の乱後の破局的混乱を立て直した丞相・曹操が君臨する許都。その一角にある、貴族の令息・令嬢たちが通う帝立九品中正学園が【第五部・学園離騒編】の舞台。
建安十三年(208)、関興は迫り来る戦乱を見越して、亡き荊州牧・劉表の娘である劉舞を許都に疎開させ、今は曹操の貴妃となっている実母・杜妃に預けた。
関興の活躍で荊州に平和が訪れた一方、中央では曹操の息子である曹丕と曹沖の跡目争いが激化していた。曹沖と仲の良かった関興=秦朗は、劉舞を荊州に連れ戻すために許都にやって来たものの、劉舞に紹介された親友・甄洛は曹丕の許婚であり、本人が望まないまま曹丕と曹沖の争いに巻き込まれていく。
目指しているのは、三国志の知識がある人向けの乙女ゲーム風ストーリーです。
アノ逸話は乙女ゲーム的解釈ならこうなるんだーとニヤニヤ楽しんでもらえたなら、作者冥利に尽きます。




