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影の魔法使い  作者: にわとり
一章 影の開花
1/1

序・1

 魔法という概念が世界中で公式に公認されたのが130年前の事。それをきっかけに戦争が起き、殆どの人間が死んでいった。国は崩壊し地形は変わり、地球上の海の6割が汚染されててしまう。

 状況に対応し生き残ったのは4つの国。今でも魔法使いを利用した戦争は頻繁に起きている。

 これは、レアン帝国にある、魔法使い見習いを育てる学園、そこに在学しているグラオス・シルバの物語。

 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 10m程もある大きな壁、それらに囲まれた学園都市は魔法使いを護り育てる場所になっている。

 マンションの一室、玄関で靴を履くのはこの物語の主人公グラオス・シルバ。

「行ってきます」

シルバの言葉に対し返答は無い。しかしシルバは気にも止めずにドアを開け外に出る。学校からは自転車を使って約10分、途中でコンビニに寄り昼ごはんのパンとお茶を購入し店員と軽く挨拶してから学校に向かう。

 

……それからすぐシルバは2年担当の黒いスーツを着た金髪の女性教師レイス先生の目の前に立たされた。


「シルバ君、遅刻なんですけど!?」

それに対してシルバの反応はまさかの驚きだった。

「腕時計ちゃんと確認してから来たんですけど」

その時計を確認するレイス先生。しかし別に壊れているような箇所もないし時間は確認したところ合っている。


「時計は壊れてないわね。……ところでシルバ君、学校に登校する時間は分かるわよね?」

「9時です」

「8時15分よ!?…」


「あー、そっちでしたか」

「というと?」半ば諦め気味に聞く。


「記憶が曖昧だったので8時より後だから9時かなって」

「振り幅が大きすぎるのよ。1時間ごとにしか計画できないタイプなの!?まぁいいわ。次から減点しますから。二度はないわよ」 その時教室の生徒の誰かが声をあげる。

「先生、シルバ君が2年生になってからこれで2回目ですよ。」

「…仏の顔も三度までってね。」

その言葉にシルバが反応する。


「先生は仏だったんですか!!」

「貴方はもう何も喋らないで……もう戻っていいわよ」


シルバは先生に一礼をすると生徒達の方を見る。

「おはよう、皆早いね」

生徒達が声を揃えてこうツッコミを入れる。



「お前が遅いんだよ」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「現在の魔法歴131年でも、未だに科学的に証明は出来ておらず、その発生元である魔力の研究は続いています。」

教師が言った言葉からピックアップした単語を黒板に書く。

「知っての通り魔法を扱える人間は少なく、約1000人に1人、そしてそれを戦争や事業に使えるようにするのがこの学園の目的となっています。ここまでは良いですね?」

ノートに同じように書き連ねる。


授業は眠い、そう思ったシルバはふと瞼を閉じる。



魔法は大体三種類 

火や熱を扱う赤魔法、

水や氷、湿気などを扱う青魔法、

植物や土、風を操る緑魔法


それらに該当しない魔法を総じて黒魔法


系4種類に当てはめられている。だけど全て完璧に使えるというわけではない。

赤魔法が100%使えるとしたら その他2色は使えて30%が限度。 だから自分が得意な魔法を理解することはとても大事なのだ。


こうした魔法の理解を深め、勉強し卒業した場合、毎月50万円の支給、さらに6割ほどの公共施設の無料化、その他色々優遇される薔薇色の人生を送れる。その代わり政府の依頼は必ず受けなければならないがそれを加味しても魔法が使える人間は必ずここに来る価値がある。

それはそもそもこの学園が国一安全だからだ。壁に覆われ、さらに魔法障壁も貼られていて警備も厳重。親でさえ簡単には入ることは許されない。

泥棒からしてもここまでの場所に入ってまで金品を奪おうとは思わないはずだ。だから商人もここに店を建てたがる。 


「痛て!!」


突然頭に痛みが湧き上がり起き上がる。と目の前には先生の姿


「テストの点が良くても内申点は上がりませんからね?」


レアン魔法学園は4年制になっている。シルバは現在2年だが、この時点ですでに半分の同級生が辞めている。

それほどまでにここは厳しい。


魔法使いを名乗るには卒業しなければならない為、辞めた人間をなり損ないと呼ぶが決して卑下しているわけではない。なり損ない達は国に監視されるという条件でのみ魔法を扱える。勝手に使用し、悪質だと判断された場合は最悪殺される。国にとって魔法使いは毒にも薬にもなる。使い方を間違えないように細心の注意を払っているのだ。


 そもそもなぜ魔法を扱えるとはいえただの1人の人間をここまでお金をかけて育てるのかだが、1つは、持ち運ぶ必要がないということ、戦争においてこれは大きなメリットになる。2つ目は瞬間火力。ここぞというときに投入することで流れを作る役目。魔法使いはこの点に強い。そして最後に3つ目、熟練した魔法使いは魔法障壁を出せる。学園を守っているものと同じで、特徴は物理に特に強いということ。魔法攻撃には多少の壁になる程度だが、戦車の大砲などが直撃しない限りはほぼ無敵になる。今や戦争で魔法使いはキーマンとなっている。


 だからこそ 価値が ある。




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