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四勇冒険記 〜勇者として召喚された者たちの果てなき旅路〜 【2月以降に次話投稿予定】  作者: K.R.
騎士団入団編

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第75話「既視感」

三連続投稿二発目です!!


ゆうに一時間は経ったか、騎士団の訓練場で、総隊長達の到着をひたすら待ち続ける北本たち四人。

そこへ、入り口の方から鋼鉄の鎧に身を包んだ五人の騎士たちがゆっくりと場内へ入ってきた。



「……!! やっと帰ってきたようだな」



ダクターはどこか安心したような顔で呟くと、その五人を訓練場の中央に顎で方向を指して誘導する。


「団長……、その者たちは?」


移動する途中、五人の中でも、特に鋭い眼差しを持つ黒髪の青年が北本たち新人組を一瞥し問いかけた。

その瞳は紫色に光り、言葉数こそ少ないが只者ではない雰囲気を漂わせている。


「ああ、紹介しよう。こいつらは新たに騎士団に入った新人だ」


ダクターはあっさりと答える。

そして、視線だけで「行け」とでも言いたげに北本たちに合図を送る。

かいつまんで言えば"こっちに来い"、という意味だ。


(んあ? やっとか、眠っちまったじゃねぇかこのヤロー)


内心で文句をぶつけながらも北本は長椅子から立ち上がり、他の三人と共にダクターの方へ歩み寄る。



◇ ◇ ◇



「こ、この方々が………」

「フ、フィブリア騎士団の……、そ、"総隊長"!?」



騎士たちのもとへ集まった北本たちは、一言ずつ名乗りながら礼儀正しく頭を下げる。

同時に驚くべき事実を知らされた。

そう、目の前にいる彼らこそ、騎士団の中でもナンバー2、五人しかいないとされるあの"総隊長"であった。

ダクターからそのように説明された瞬間、全員の背筋がピシリと伸び、緊張感が漂う。


(いや……見た感じだと、ごく普通の騎士みてえなんだが。あの五人がそうだなんて、あんま俄かには信じられねえなあ)


しかし北本だけはどこか半信半疑だった。三人が驚く中で、彼らの顔を見やり本当にそうなのか?と訝しむ。

が、そんな戸惑いを遮るように、隣から喧しい声が飛ぶ。


「くうっ! な、何かすごく気迫を感じるようなっ! お、おい! これってオレだけかぁ!?」


北本が考えているところを、隣に居たネイヤスが五人を見て興奮気味に話しかけてきた。

その声かけには遠慮のカケラも無い。


「ああ? 何でオレに聞くんだよ! そんなん知るか!」

「うえ!? わ、悪りぃ……」

(はあ、全く……。ん……? あいつら、なんかどっかで見た事が………!?)


北本はうんざりとした口調で返しながら、総隊長たちから一度逸らした視線を再び向ける。

だが、その瞬間、何か(・・)が引っかかった。

訓練場右端に立つ総隊長たちの顔の一つに、見覚えがあった。

過去の彼の記憶がざわつく。



(あっ……思い出した! 一番右の坊主頭と、その隣の金髪女……! 昨日、市場で見かけたやつらだ! まさかあいつらも総隊長だったのか!?)



衝撃が走った。あの時はただの露店の客にしか見えなかった二人が、実は騎士団に所属する騎士であり、しかも二人とも団内でも最上級の階級に立っている。

見かけで人は判断できない………という現実を、北本は改めて思い知らされた。


「ほーお、このヒョロそうなやつらが新入りかァー?」


五人の中でも左から二番目、青白く生気のない肌をした紫髪の男が、低い声で吐き捨てるように言った。


「騎士団に入った以上は、この王都の治安を守る覚悟……身体に叩き込んでやらねぇとな」


その隣に立つ藍色の髪の冷ややかな青年が、無感情な声で言葉を重ねる。


「そーんな事言わずにぃー、オラたちも自己紹介しようよお〜!」

「そうですよ皆さん。僕たちまだ名前を彼らに教えてないじゃないですか!」


坊主頭の男が明るい声で笑いながら口を挟んだ。

そしてすかさず、隣の金髪の女騎士が続く。

北本が市場で見かけた総隊長の二人が、左側に立つ紫髪の男と藍色髪の青年の二人を諌めたのだ。


「…………、では、まずは私から」


総隊長のうち、黒髪の青年が一歩前に出て、穏やかだが芯の通った声で語り出す。



「初めまして、君たち。私は竜喰い(ドラゴンイーター)と呼ばれている。第1騎士隊の総隊長を務めている。……これからよろしく頼むよ」



その名乗りは静かでありながら、確かに場の空気を変えるほどの威圧感と風格を帯びていた。


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