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四勇冒険記 〜勇者として召喚された者たちの果てなき旅路〜 【2月以降に次話投稿予定】  作者: K.R.
冒険者編

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第34話「武器」


「………うっし、コレだ! コレが冒険者としての初依頼だーッ!」


冒険者としての初の依頼、掲示板でどれをやるか探していた東洋は左上部に貼ってある紙に目が止まる。

剥がしてしばらく依頼の詳細を確認した後、この依頼を請ける事を決めて満面の笑顔で口にした。


「そうと決まれば! 早速受付に行って依頼をやるぞーッ!」


こうして依頼の紙を持つと、そのまま受付の方へ歩いて行く。


「この依頼を受けたいと思うッ!」

「了解しました、それでは暫くお待ちください」


受付カウンターまで足を運ぶと手早く依頼の紙を職員に渡し、準備をしてもらった。


「ーーーー、依頼の手続き、完了しました! では期限日までに頑張って下さいね!」

「おう! 討伐依頼………やってやるぞーッ!!」


カウンター前で暫し待つと依頼の受領手続きが完了。

職員から返された紙を受け取り気合いの入った返事をした東洋は、猛々しい声を上げながら駆け足でギルドから出て行った。



(討伐依頼・対象:デザートダイル3匹・期限:3日以内・出現場所・ルガロ砂漠・報酬:銅貨20枚、黒魔法玉………か)



それから数刻……、東洋はギルドより少し離れた場所で今回請けた依頼の内容を思い出している。


「聞いたこともない名だが、デザートダイルを倒すんだな。そして出現場所がルガロ砂漠……ッ」


依頼の説明には"対象"のところに"デザートダイル"、出現場所の部分にルガロ砂漠と一つも聞いたことのない場所が記されていた事を思い出し彼は呟いた。


「初めての依頼で、いきなりモンスターを倒す事になるとは思わなかったぞ……」


東洋はここまで独り言い残すと、公国の出入り口である石造りの門に向かおうとした、が……。


(……ん? 待てよッ!? 肝心なものを忘れているような……。何だ一体……全く、こんな時に何に引っ掛かっているんだ俺ッ!)


その時、彼は何か大事な物を忘れているような感覚にとらわれ、早急にそれが何なのかを脳内で探る。


(んーーー………、あぁーーーッ、そうだ! "武器"だーッ! それを忘れていた………俺はなんてバカなんだッ!)

(ま、丸腰の状態でモンスターと戦うところだったぞッ!)


程なくして、彼はそれがなんなのかを思い出す。

"武器"だ。手に持つ事で攻撃に使える道具をまだ所持していないことに気が付くと、どうしてこれまで頭に入れて行動しなかったのかと嘆いた。


「クソ! 早いとこ武器を売っている店に行かなくてはなッ!」


東洋は嘆くように口にすると、門とは逆方向に走り出す。



◇ ◇ ◇



「ここが武器屋か! よーし、さっさと買うぞーッ!!」



扉と窓の間に掲げられた如何にも武器を売っていますと言わんばかりに描かれた剣の看板、これがトレードマークの武器屋に急ぎ足でやって来た東洋。

なんの躊躇いなく入るや否や周辺を見回し、場所を間違えていないか確認してから大きな声で東洋は口にし店内を進み始めた。


「んーー、どんな武器にするか……、むッ、おおーーーッ! あの壁にかかっているのは全部武器か!? 何てカッコいいんだ!」


壁に飾られた剣や斧、槍、弓などの様々な武器を見て思わず感嘆の声を上げる東洋。

彼はしばらく壁にあしらわれた数多くの武器を興奮気味に眺めた。

しかしこれ以上見続けても仕方ないので、もう少し見ていたいと思いつつも踵を返して買い物を再開した。


(うーん悩むぜこれは! 一体どんな武器が良いんだろうかッ……!)


再び武器に目を通す東洋だったが、なかなか自分に合いそうなものが見つからずかなり悩んだ。


(んーーー………! おお! "刀"、か……ッ!)


しばらく武器を眺めて悩む東洋。

すると彼の目が捉えたのは、少し煤汚れた木箱の上に置かれた黒の鞘に仕舞われた長い刀だった。


(ほぉー! 切れ味が良さそうな刀だなッ! よし! ……コレにするか! 他の武器は俺には合わなそうだからなッ!)


刀を手に取り鞘から抜いてみると、銀色に光る刀身が姿を見せる。

それを見た東洋は一目で気に入り、自分の武器として購入することを決意。


「この刀をくれ! いくらするんだ?」


東洋は刀身を鞘に戻すと、ソレを右手に持ちカウンターへ持って行く。

そうして店主と思しき壮年の男へ刀を買うべく話しかけた。


「……"長斬刀(ちょうざんとう)"だな、銅貨15枚、1500Gだ」


東洋が持ち寄った刀を見て、ぽつりと店主の男は値段を告げる。


「なるほど、この刀はそういう名前なのかッ! 1500Gだったか! よし……少し待っててくれ!」


刀の名前を耳にした東洋は納得して頷き懐から布袋を取り出すと、中から銅貨を丁度15枚出し男に手渡した。


(……後でセルフィス王に礼を言っておかないとなッ! あの人に5000G貰ってなかったらこの刀は買えなかったぜッ!)


料金を渡す際彼は振り返る。

王城を出る時、転移者故の気配りからかセルフィスから支度金の入っている布袋を手渡されていたのだ。


「………、1500G確かにもらった。大事に使えよ?」


金を受け取った店主は東洋が持つ"長斬刀"という名の刀へ目を向け、彼にまるで念押しするかのように口にする。



「おう、ありがとうなッ! 勿論大切に使わせて貰うぞ!」



東洋は店主へ礼と共に快活な返事を送ると、走るように玄関口へ進み外に出て行った。


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