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四勇冒険記 〜勇者として召喚された者たちの果てなき旅路〜 【2月以降に次話投稿予定】  作者: K.R.
冒険者編

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第24話「アルメシアの基礎知識②」


辺りはすっかり薄暗くなった夜、レブルスライムの討伐依頼を終えてシレーノの街まで帰って来た北本。

彼は現在、依頼を完了したことを伝える為に冒険者ギルドにある依頼カウンターまでやって来ていた。



「……終わったぞ、討伐依頼」



北本は一言口にしてカウンターの上に自分の冒険者カードを置き、カウンターの前に居る男性のギルド職員に請けた依頼を完了したことを知らせる。


「そうですか、ご苦労様です。……では冒険者カードを拝見させていただきましょう」


ギルド職員は早速、北本の冒険者カードを確認した。


「依頼状況は………"完遂"ですね。はい、これで討伐依頼は完了です。報酬の銅貨50枚と"リカバー"をお受け取り下さい!」


冒険者カード下部にある北本が請けた依頼の内容とその状況が記載された箇所を調べたギルド職員は、依頼の状況が書かれたところが"完遂"となっているのを確認。

北本の受領した討伐依頼の完了を認めた後、彼に依頼の報酬である"銅貨50枚"と"リカバー"という黄緑色の液体が詰まった小瓶を渡した。


「依頼の状況が"受注"から"完遂"になったのか。いつの間に………、冒険者カードはそんな機能もあるんだな」


ギルド職員から冒険者カードを返却された北本は依頼の状況と書かれたところにある"完遂"という文字を見て、シレーノ森林に到着した際に冒険者カードに記載されているのが"未達成"になっていたのを思い出し冒険者カードの機能に感心して告げた。


「そうですね……。何せこのカードが生産されているのは"サビラ連合王国"にある魔導都市"レイバン"ですからね」


北本のこの台詞を聞いたギルド職員は、北本が持っている冒険者カードを見ながら呟いた。


「………"レイバン"? そんな都市があるのか?」


ギルド職員が口にした"魔導都市・レイバン"という言葉に北本は引っかかり質問する。


「はい、詳細は謎に包まれていますが……レイバンでは、"魔法"の主なエネルギー源となる"魔元素"を利用した技術で様々な精密製品を製造しているそうです!」


北本に聞かれたギルド職員は魔導都市・レイバンの概要を詳しく説明した。


「魔法、か……すげぇな。………説明サンキュー」


魔導都市・レイバンの話を聞いた北本はギルド職員に礼を言うと、今度は討伐依頼の報酬として受け取ったリカバーに視線を移した。


「……そういえば、今更だが"リカバー"ってどんなものなんだ?」


ギルド職員から銅貨50枚を貰った後、リカバーという名の小瓶に疑問を持ち北本はギルド職員に尋ねる。


「……え? "リカバー"をご存じないのですか?」


北本がリカバーについて尋ねるとギルド職員は唖然とした表情でしばらく口籠った後、北本にリカバーを知らないのか聞き返した。


「あ、あぁ……そうだが? 全然知らねぇから、どんなモノなのか……よかったら教えてくれねぇか?」


リカバーというものを転移者だから知らないという理由を容易に他人に話すわけにもいかない。

こう考えた北本は一瞬だけ返す言葉に迷った後、ギルド職員にリカバーの説明を頼んだ。


「……わかりました、お教えしましょう。……"リカバー"というのは簡単に言えば回復薬です」

「これを使用すれば、HPの値を約200程度回復させることができます」

「ちょっとした傷程度ならこれですぐに治せますよ」


北本が手に持つリカバーを指して解説するギルド職員。彼の説明を北本は聞きつつそれを使ってHPを回復するイメージを思い描く。


(……なるほど、これを使えば自分のHP……、体力の回復をすることができるのか……)


彼の説明を聞き、北本はリカバーの効果を理解した。


「……ちなみに、リカバーよりも高い回復効果がある上位品もあります」

「それらを購入するには少々値が張りますが……、錬金術師の方が居ればそこまで苦労せずに手に入れられますよ」


ギルド職員はリカバーよりも高い等級の回復薬もあることを北本に教える。

そしてそれらは高値であることと、錬金術師が居れば大金を払うことがなく高級な回復薬が手に入ることも彼に解説した。


「……錬金術師か。オレはそんなのにはなるつもりもねぇが、もしそういう職業のやつが仲間に居たらそーゆーのを作ってもらうってのも悪くねぇかもな……」

「……まあとにかく、ここまで細かく説明してくれて助かったぜ」


ギルド職員の話を最後まで聞き終え北本は改めて彼に礼を言った後、冒険者カードと銅貨50枚そしてリカバーを肩に掛けている手提げ鞄の中に入れた。


「ええ、……また何か聞きたいことがありましたらご気軽にご相談下さいね」


北本の礼の言葉を聞き、質問等があれば答えることを彼に言った。


「あぁ、悪いな」


北本は言い残すと冒険者ギルドの扉を開けて外へ出る。


◇ ◇ ◇



冒険者ギルドから出た北本は約10分ほど歩いて移動し宿屋・白霧に戻ると、少し遅めの夕食を食堂で取ってから自分の部屋に入った。


(……ふぅ、終わったー。こんなに一日がなげぇと感じたのは久々だなー)


心の中で北本は大きく叫び、疲労感から解放されたかのような感覚に包まれた。


(いやーホント、依頼ってのがこんなに面倒くせぇもんだとは思わなかったぜクソッタレ!)


北本は今日初めて請けたレブルスライムの討伐依頼が、街から森林まで移動をする必要がある為にそれが面倒だと感じた。


(しかし、流石にこの時間帯は暇になるな……。特にこの世界ではそもそも暇潰しになるもんなんてねぇだろうしなぁ)


欠伸をしつつ北本はそう考え、アルメシアという世界自体に娯楽が少ないことを嘆いた。


(………あっ、そうだった、そうだった。アルメシアの基礎知識、まだ途中までしか読んでなかったな。よし、今のうちに読んでみるか……!)


北本は心の中で決意する。

鞄の中から取り出したのは、深緑色の表紙にローマ字でタイトルが書かれた本"アルメシアの基礎知識"だ。

これを手に取ると、椅子に座って読み始めた。


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