第三話 本物のステラを知る街
「ようこそお越しくださいました、ステラさん」
「お待ちしておりましたよ」
「変わらないですね、ここは、」
「そうかも知れませんね」
「ステラさんも話に聞いていたとおりです」
「そうですね…」
「私の見た目はあまり変わりませんから」
ステラは休みをもらいあの魔法を嫌う獣人の街に来ていた。
あの長老はもう居ない。
でも、この街だけはここにいるステラこそがシオンを守り育て抜いたものであることを知っている。
そう、あの長老がステラの魔法を見てた者たちが繋いでくれたのだ。
この時代まで本物のステラのことを
「すいません、豪華なものは出せませんが…」
用意されたのは村で作った野菜を使った料理の数々だ。
とてもいい匂いがする。
「いえ、とても美味しそうですね、」
しばらく一緒に食べていると今の長老はステラにこう問いかける。
「ステラさん、この街に移住しませんか?」
「えっ?」
「苦しくはありませんか?」
「歴史は残酷です、私たちが声を上げてもきっとそれは変わりません、」
「ですが、ここならステラさんの本当を繋いでいく自信があります」
シオンはこんな素敵な場所も私に残してくれていたんだ。
そう思いステラは微笑む。
だけど、
「すいません、私、あの教室に生徒を残してきてしまっています」
「あの子たちがいたら歴史に皆に否定されても辛くありません、」
「それに、シオンが作った『ハーフ』の子たちの居場所をこの手で守りたいんです」
「そうですか…」
「ならば、辛くなったらいつでもお越しくださいね、」
「ステラさんのこと私の次の代にもその次の代にも繋げていきますから」
「一人で悩まないでくださいね」
「ありがとうございます」
どんなに世界がステラを否定しても、
あの教室の生徒たちがこの街にいる人々が、何よりもシオンがステラを正しく理解し愛してくれる。
そのことがなによりもステラの救いになり生きる意味になる。




