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全主人公中で最強五指に入りたいダンジョンコア持ちアイテム士の無双界隈  作者: くろのわーる
第1章 探索者界隈

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20/70

20話︰魔力量は約63万



 モンスターハウスで無双ランニングを開始した休日の2日目。


 それは突然に起こった。


 俺は本日10回目の無双ランニングを終わらせて、疲れた身体をリビングのソファーで休めていた。


『マスター、秘密基地の蓄積魔力量が規定量を超えましたので秘密基地のレベルが上がります。』


 その言葉にだらけていた姿勢を変える。


「わかった、新しい機能は増えたのか?」


『はい。マスター』


 無双ランニング3日目で秘密基地に吸収させた魔石は1000個を超えた。

 売っていたら3000万円かぁ〜。学生からしたら途方もない金額だが後悔はない。

 ちなみにオークの魔石(Cランク)ひとつで500ポイント。(ポイント=魔力値)

 この秘密基地の機能にはそれ以上の価値があると知っているから。


『マスター、新しく追加された機能は購買機能です。』


 購買と聞いて、真っ先に頭に浮かんだのは学校の購買だ。パンでも買ってみるか・・・なんてね。


『パンも買えます。マスター。』


 秘密基地レベルが上がって、ついにベースAI先生も冗談を言うようになったか。


『・・・』


「まあいいや、ここでもメニューって見れるの?」


 移動するのが面倒なのでリビングでメニューが開けるか聞いてみる。


『問題ありません。マスター。』


 メニューが目の前に表れて、項目を確認する。今までの機能の項目の1番下に『購買機能』が追加されていたのでそれをタップする。



《購買機能》

・食料品

・消耗品

技能スキル

・武器、防具



「・・・っ!?スキル、武器、防具…」


 項目を見て、度肝を抜かれる。本当に色々購入出来るなんて想像していなかった。というより想像出来なかったと言った方が的確か…。


 試しにまずは食料品から押してみる。


 そこに表示される物は肉や魚、野菜、調味料といった食材からお弁当に惣菜パン、インスタント類にデザートまで多岐に渡る。

 マジでパン売ってるじゃん…。

 さらに分類された項目を眺め、試しにインスタント類を押してみる。


 出てきたのは普段からお世話になることもあるカップ麺からレトルトカレーなどが写真付きで載っていた。


「・・・」


 他も見てみようとデザートを押してみれば、また見覚えのある写真と名前がズラリと並んでいた。


「こ、これどう見てもミセスドーナツとかフォーティーワンアイスだよな…」


 お弁当は有名お弁当チェーン店のホットホットは勿論、他の有名チェーンとかカップ麺も有名な未確認焼きそばなど、なかには期間限定品や約50年前に大災害によって潰れてしまったメーカーの製品まで今は売っていないはずの商品まで表示されている。


『マスター、この購買機能は本来のダンジョンコアの機能を利用しております。なので取り扱う商品はどうしてもダンジョンのものと被ってしまいます。』


 ほう、商品が被るのか………じゃなくて、そこじゃないんだよ!俺が困惑してるのわ!

 なんでダンジョンの機能でお買い物出来るのってこと!しかも、日本製品だし!生産終了したのまであるし!


『はい。この機能は本来、ダンジョンマスターの為にある機能です。』


「おうふ」


 ここでもダンジョンマスターが出てくるのね。


『この機能の食料品や消耗品は約50年前にダンジョンマスターによって登録された物が多くあります。』


 食料品や消耗品をダンジョンコアに登録出来るなんて、ダンジョンマスター恐るべし…。知らんけど。


『この機能を使い、ダンジョンマスターは自身のダンジョン内でも快適に過ごすことが出来ます。』


 俺なら引き籠もる自信がある。いや、だからダンジョンマスターってほとんど姿を現さないのかも…。


『ただし、マスター。ひとつ注意点がございます。』


 ベースAI先生の忠告は真剣に聞かないといけない。本当に大事なことを仰られるのでね。


『この購買機能はダンジョン機能を流用したものになります。その為、交換に必要な魔力量が通常の10倍から1000倍ほど割高になっています。』


 聞いといてよかったわ。これ知らずに多用してたら秘密基地が破産してたかもしれない。

 さっき、チラッと見たけどスタンダードなドーナツがひとつで2000Pだよ。

 オークの魔石4つ分。はい、ドーナツひとつで12万円です。


「ちなみに今、この秘密基地の魔力量はどれくらいあるの?」


『はい。現在、秘密基地の魔力量は約63万ほどです。マスター。』


 多いのか少ないのかわからんけど、俺の秘密基地はまだ発展途上だから!


 話を聞き、購入は魔力量の無駄使いでしかないことが解った。解らされた。ひどい…。

 だが怖いもの見たさというかスキルとか武具とかどれくらいのポイントなのか気にならないか?俺は気になる。なのでちょ〜と覗いてみる。


 技能スキルの項目をタップする。



アイテムボックス3000000000P

(ダンジョンマスター用)

鑑定5000000P

(一般用)

鑑定500000000P

(ダンジョンマスター用)

剣術5000000P

体術5000000P

身体強化5000000P

気配察知3000000P

危険察知3000000P

火魔術1000000P

火魔導3000000P

火魔法5000000P

水魔術1000000P

水魔導3000000P

水魔法5000000P

風魔術1000000P

風魔導3000000P

風魔法5000000P

土魔術1000000P

土魔導3000000P

土魔法5000000P

雷魔術3000000P

雷魔導5000000P

雷魔法7000000P



 なんだろう…。見てちょっと後悔したわ。


「なあ、鑑定スキルに一般用とダンジョンマスター用ってのがあるけど、どう違うんだ?」


『はい。一般用鑑定スキルはマスターもお使いになっているスキルでダンジョンマスター用は解析アナライズも含まれる高性能なスキルになります。』


 専用スキルってやつか。それにしても…。


「どうして、秘密基地の購買機能はボッタクられているんだ?」


『はい。この秘密基地はダンジョンコアをベースにしておりますがダンジョンと違い、独自の性能や機能を有しております。それに対して購買機能は元々ダンジョンマスターの為の機能であり、この秘密基地との方向性が異なる為に負荷がかかり、結果として消費ポイントが跳ね上がっています。』


 ならこの購買機能をなくせば、いいじゃないかと思ったが無くすには惜しい…。普段使いは無理でも年に1回。誕生日とかに自分へのご褒美として使うのは有りじゃないかな。


『購買機能をなくすと他の機能に不具合が起きる為、なくすことは推奨出来ません。』


 あ〜、これはあれか。プログラムが上手く動かなくなる感じのやつ。お互いにプログラムの一部を共有してたりして片方がなくなっちゃうとバグが起こる。みたいな。


『その認識であっております。』


 ここはいつか使える日がくると願って放置するしかないパターンだな。ひとつひとつが高過ぎるんよ。

 普通の学生が三ツ星レストランとか行っても高過ぎてお会計払えないだろ。それと同じだな。


 この後、無双ランニングの時間が迫っていたので一旦、覗きは中断してサクッとオークを殲滅する。


 オーク肉がまたアイテムボックスを圧迫し始めたのでアイテムボックスのレベルを上げられるとこまで上げつつ、ベースAI先生に相談すると購買機能で凄い安く買い取れるというので僅かな魔力値と引き換えにオーク肉を処理した。


 悩みの種がひとつなくなり、スッキリした気分でまた、リビングのソファーで消耗品とか武具のページを見るがスキルよりも武具は0が増えてたよ。

 俺が集めている死蜘蛛シリーズが1000万P単位、隠者ハーミットシリーズが億超え…。


 今日の休憩中は溜息ばかりついていた。



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