第542話 野球少年は青空の下で
「じゃあやってみるね。久しぶりだから、上手くできないかもだけど」
『スルバーの工房』の裏庭で新兵器を持つ陸上女子の春さんが、ソレを投擲する体勢に入った。
コントロールが怪しいという前置きもあったので、集まった面々は全員が春さんの後方である程度の距離を取っている。
投げるのは久しぶりというのより、階位を得たことで上昇したパワーがどんな現象を引き起こすのか、そこが怖いのだ。さすがに投げた瞬間に爆散、とかはしないだろうけど。
「【身体操作】だけ使うね。で……、よいしょっと」
俺の想像するような槍投げとは違って、春さんは走り出すこともせず、その場で左足を大きく踏み込み右手を振るった。まるで野球のピッチャーのように──。
ズゴって表現すればいいのだろうか。彼女が投げた短い槍は、標的の丸太を外し、うしろの土壁にぶっ刺さる。うん、本体の半分くらいが土の中だ。
「結構威力あるな」
呆れと驚きの入り混じった野球少年な海藤の言葉には同感しかない。アレが魔獣に刺さったらどうなるんだろう。
そして海藤は手に持つ同じモノをじっと見つめる。
俺たちはかつて、というか半月くらい前にペルマ迷宮で槍投げを見た。『オース組』の『黒剣隊』に所属する【速騎士】のシェリエンさんによる短槍投げだ。アレはカッコよかったなあ。
それに海藤が食いついたわけだが、そこからちょっとした経緯があって、今日を迎えた。
山士幌高校には野球部が無い。中学までは三学年を集めて、時には隣町のチームと合体してなんとか試合をしていたらしいけど、無いものは無いのだ。
だから海藤は野球を諦めた……、わけではなく、普段は陸上部に所属して、休みの日には近所の草野球チームで大人に混じるという選択をするつもりだったらしい。それが実現する間もなく、異世界なんだけどな。
ところで、陸上というのは走るのだけが競技ではない。走って、跳んで、そして投げて。そう、投げるのだ。
部活見学をしている暇があれば、もっと早くに『槍投げ』という存在に気付けていたかもしれない。アウローニヤの王城では長槍こそ存在していたが、アレは投擲を目的としたモノではなかった。加えてアラウド迷宮での装備に短槍が存在していなかったというのもある。近衛でも軍でも迷宮に入る時は片手長剣、盾装備が基本とされていたからだ。
ウチのクラスの陸上経験者は二人。短距離の春さんと長距離の綿原さんだ。両者共に走るのが専門で、投擲競技には疎かった。そして海藤はピッチャーということで、【剛擲士】というジョブでもボールを投げるイメージしか浮かばない。精々が投石だ。もしくはオタ的に鉄球か。
結果として槍を投げるという行為に思い至らないまま、俺たちはアウローニヤを旅立ち、ペルメッダまでやってきた。
『知識としては知っていたのに、思い付きませんでした。ごめんなさい』
ペルマ迷宮で黒髪なシェリエンさんの槍投を見て興奮した俺たちに、地上に戻ってから歴女な上杉さんなどは、必要もないのに頭を下げたものだ。
ミリオタの馬那、武術家の中宮さんと滝沢先生なんかも気付かなかったことを悔いていたけど、すでに過去の話でしかない。
シェリエンさんの槍投げを見てから今日に至る展開で大活躍したのが春さんだ。現に今、お手本を見せてくれたし、武器の形状をイラストに起こしたのも彼女だったりする。
『ジャベ……、なんだっけ。なんとかスローっていうのがあってね。一回だけやったことある』
春さんによれば、陸上における槍投げ競技は高校に入ってからで、中学の部活では採用されていないらしい。知らなかったよ。
で、代わりという程ではないが、短くした槍を投げるスポーツがあるのだとか。
『あ、俺、見たことあるわ』
そしてだけど、海藤もソレの存在を知っていた。
◇◇◇
「でっかいダーツみたいだよな」
「矢を太らせたっぽいデス」
揃って海藤の手元を見た俺とミアの感想だ。
俺だって槍投げの動画くらいは見たことがある。オリンピック競技なんだし。長い助走距離から角度をもって投げられた長い棒が、ミヨンミヨンしながら遠くまで飛んでいく映像。それだけに迷宮とは繋がらなかったのだ。
いくら天井が高くて広間が連なる迷宮とはいえ、ああいう射程距離は必要ない。ミアの弓にしたって曲射ではなく、基本は直射だ。射角が必要だからと俺の肩に乗ったことすらあるくらいだもんな。騎馬戦とかもやったっけ。
そんな俺のイメージする槍とコレとは全くの別物だ。
「俺は使ったことないけど、ピッチングの練習器具でこういうのがあるんだ。どうして気付かなかったかなあ」
さっき春さんが投げ、海藤が手にしているブツの形状は、ぶっちゃけ『槍』とは言いにくい。
長さはおおよそ七十センチで、太さは直径四センチ弱。穂先だけなら十五センチくらいか。特徴的なのは、うしろ側に矢羽根ともいうべきものが四枚もくっ付いていることだ。ついでに重心が前に来るように、穂先と軸のつなぎ目付近が太くなっているのもダーツっぽいな。
穂先こそ魔力が通りやすいように牛の角からの削り出しだが、矢羽根も併せて本体は全部が鉄でできていて、重量はそれなりだろう。
これまでのペルマ迷宮には存在していなかった武器だけあって、発注から納品までには時間が必要だった。まあ、ジンギスカン鍋バックラーもそうなのだけど。
「本当に投げるだけの槍だな」
「俺にはそれがいいのさ。シェリエンさんみたいに、槍を振るって斬った張ったはムリだよ」
馬那が言うように、コレは投げるためだけに特化されている。
何しろ両手持ちすら難しい造りなんだ。刃の部分だって斬れるようにはできていない。刺さるだけ。片手持ちで真っ直ぐ刺せば近接武器としても使えるかもしれないが、海藤自身がそんなマネはできないだろう。アイツは武術家などではない。
俺とミアの感想通り、コレは太い矢であり、巨大なダーツだ。つまりは投擲物。
お値段は三本で十五万というお手軽価格となっている。金銭感覚がバグってるかな。
「じゃあ、いっちょやってみますかねえ」
巨大ダーツを握りしめ、左腕を振り上げた海藤がニヒルに笑う。投げるという行為自体が楽しくて仕方がないってのがコイツなんだ。
左投げで、腕を上からではなく斜めに使う海藤は、中学時代には技巧派ピッチャーとしてちょっと名前が売れていたらしい。
そんな海藤が腕を振り切った。十二階位の前衛職。よりにもよって【剛擲士】による一投だ。
「ハルより上手いじゃん。さすがは──」
「ピッチャーだからな、俺は」
ザクっという小気味のいい音と共に見事に丸太に突き立った槍を見た春さんの声を受けて、こちらを振り返った海藤が小さく笑う。
小さい? コイツならこんな時、もっと明るく大きく──。
「だけど俺はやっぱり、武器よかボールを投げる方が好きなんだなあ」
ああ、そういうことか。明確に攻撃力が上がったというのに、空を見上げて寂しそうに笑う海藤は……、ちょっと見てられない。黙っているわけにはいかないだろうが!
「だったら俺を誘えばいい。手が空いている時なら付き合うよ。ワリとだけど俺もキャッチボールは好きなんだ。お前が教えてくれたんだぞ?」
「八津……」
「俺って基本インドアだけどさ。ちょっとくらいなら。せっかく筋トレしてるんだし」
自分自身でも必死かよって思ってはいるさ。
だけど海藤ってヤツは、本来もっと明るくて、気さくで、分け隔てなくって、キャラが濃い男子連中の橋渡し役なんだ。召喚初日にヤンキー佩丘との渡りをつけてくれたのを、俺は忘れてなんていない。
それにやっぱり武器換装は、楽しくなくちゃだろ。
「俺も野球は嫌いじゃない。いつでも声を掛けてくれ」
「馬那もかよ。俺、そこまで酷い顔してたか?」
俺の慌てっぷりを見かねたのか、馬那までもが参戦してくれる。これには海藤も苦笑いだ。
「……まあいいか。迷宮と地上は別だよな。付き合ってくれ、キャッチボール」
表情を切り替え、いつもの陽気な雰囲気に戻った海藤が俺と馬那の肩を叩く。
「それと、山士幌に戻ってからもだ。入ってもらうぞ『山士幌モーモーズ』。二人ともな」
「何だよそれ」
「草野球チームだよ。牧場のメンバーが多いんだ。八津にピッタリじゃないか」
ひっどいチーム名には呆れてしまうが、まあいいか。実のところ、ちょっとワクワクしてしまっているのだし。
「俺ん家、農家なんだけど」
「気にすんな。どれ、もう少し練習しとくか」
馬那の抗議を一蹴した海藤は、一本残った槍を手にした。
「男たちの熱い友情デス!」
「良かったね、海藤くん」
ミアと奉谷さんが輝くような笑顔をこちらに向けてくる。なんで二人して両手を振り回しながらなんだろうな。
「『モーモーズ』の打ち上げで、いつもウチがお世話になっています。今後ともごひいきに」
片手を口に当てた上杉さんがコロコロなんて擬音を伴ってオチを付けてくれた。そうか、手広いんだなあ、小料理屋の『うえすぎ』って。
ほら、常連の先生がメガネを光らせているじゃないか。
工房の庭から見上げる今日の空は雲一つなく青い。
日本と同期したように、この国でも季節は夏だ。ペルメッダは標高こそ高いものの、山に囲まれた盆地なせいもあって気温はワリと高めだが湿度はそれほどでもないらしく、カラっとした、それこそ山士幌の夏を思い出させてくれる。
「これって野球日和なのか? 海藤」
「そうだな。八津もわかってきたじゃないか」
二投目を終えた海藤に声を掛ければ、アイツはこんな季節にやたらと似合う、ニカリとした笑顔を見せてくれた。
「ありがとな。八津、馬那」
なんてことはないさ。友達だろ?
「やれやれ、仕方ねぇ。グローブを増やしておくか」
今まで黙って様子を窺っていたクセに結局参加してくる佩丘は、ヤンキーのクセしてツンデレだなあ。
◇◇◇
「待ちわびていましたわ!」
「ティア様、一日ぶりー!」
「メイコはいつも元気ですわね」
ティア様と奉谷さんの声が交錯する。
拠点に戻ってきた外市街組を出迎えたのはドレス姿で優雅にお茶をしているティア様ではなく、革鎧を着て素手の中宮さんと組み手をしている悪役令嬢様だった。
ティア様の横では古韮とメーラさんがお互いに大盾を構えて、たぶん位置取り競争みたいなコトをしている。
「遅かったじゃないか」
俺たちの帰宅を受けて古韮が盾を降ろし、メーラさんもそれに倣う。対決はここまでのようだ。
それにしてもメーラさんも変わったよなあ。メーラハラさんだった頃なら、たとえ訓練中であってもティア様の傍に居続けていたはずなのに、こうして個別訓練みたいなコトをするようになるなんて。
俺たちへの警戒度が明確に下がっているのが端々で見て取れるんだよな。護衛としてどうなんだというのはさておき、こちらとしては大歓迎だ。
やっぱり天使な奉谷さんには、誰もが篭絡されるってことなんだろう。
「わりぃ、俺が粘った」
「へえ。使えそうなのか?」
「まあな。明日から迷宮に持ち込むぞ」
「そりゃあいい」
槍を背中に三本括り付けて、手には帰り道で買ってきたサンドイッチもどきの紙袋を持った海藤が素直に白状する。
何かに感づいたのか、妙なところで敏い古韮が意味深な笑顔になっている。
俺たちが組合事務所組に後れを取ったのは、短剣のメンテナンスに二時間くらいかかったのもあるけれど、海藤が槍投げを繰り返したからだ。
一投する度に首を傾げて腕の振りなんかをチェックしながら、それを繰り返すこと五十投くらい。ほとんど全部が丸太に命中していたのだけど、海藤にはアイツなりのこだわりがあったのだろう。
「それがタカシの武器ですのね。お見せなさいな」
「へいへい」
目ざとく新武装に気付いたティア様が、海藤に迫る。紙袋を壁際のテーブルに置いた海藤は、ちょっと自慢げに背中の槍を一本手渡した。もちろんアイツの顔に陰りなんて、とっくにない。いつも通りの海藤だ。
「あ、ティア様。ボクの盾、凄いんだよ!」
「ワタシの弓もしっかと見るのデス」
遅れてはならじと、奉谷さんとミアがそれぞれの得物をティア様に見せつけに走る。人気者だなあ、ティア様は。
「草間。どうだった?」
「バッチリ。やっぱりミーハさんは凄いよ」
俺もジンギスカン鍋バックラーを見せつけたいところだが、それだと奉谷さんと丸カブりだし、まずは草間の方だ。
どうやらミーハさんの魔力量チェックは完璧だったらしい。伊達に年を重ねて……、熟練度を上げてはいないのだ。
「メシは食ったのか?」
「ああ。こっちは終わってるよ。ティア様が串焼きを食べたいって言い出してね」
「なら俺たちも勝手に食わせてもらうか。残りは、適当につまめばいいな」
近くからは佩丘と藍城委員長の会話が聞こえてくる。
本日の午前は三班行動というのもあって、昼食は各自の判断だ。料理番の上杉さんと佩丘が工房組だったので、俺たちと同じく事務所組も屋台料理を買い込んできたらしい。
ティア様が庶民の食べ物を厭わないなんていうのは今更だし、何しろ彼女は街で出会うことのできる侯息女で悪役令嬢なのだ。口調は高飛車ではあるものの、公明正大で人気者だというのだから、ホントいいキャラしてるよな。
俺たち工房班も居残り組の分までサンドイッチを買ってきたのだけど、これは余ることになりそうだ。佩丘の言う通り、三時の軽食にでもすればいいか。
「お帰りなさい、八津くん。それがジンギスカン盾なのね」
「ただいま。いいだろ、コレ」
小さなダブルヘッドシャークを二匹浮かばせた綿原さんが、モチャっと笑顔で俺の傍にやってきた。自然とただいまって単語が口から出るのが、少しくすぐったいな。
◇◇◇
「じゃあ報告会からにしよう。工房班は食べながらで聞いてくれ。ティア様、昨日の話はそのあとでってことでいいですか?」
「ええ。よろしくてよ」
ひとしきり騒いだ一年一組の面々に対し、委員長が手を叩きつつ取りまとめにかかる。もちろんティア様への気遣いも忘れない。委員長はデキる男なのだ。
「じゃあ、事務所班の話は……、今日は草間に頼もうかな」
「僕? まあいいけど」
本日の発表者はメガネ忍者な草間か。相変わらず委員長は振れるところは振るよなあ。
心の中で草間に声援を送りつつ、俺はサンドイッチもどきを口に放り込む。
「えっと……、マクターナさんは普通に笑ってたよ」
「そこからかよ」
「大事なコトでしょ。昨日みたいなブワっとしたのは怖いし」
ちょっと考え込んでからの草間のセリフに、居残り組だった田村から速攻でツッコミが入った。
続く草間の言葉でみんなが笑う。確かに重要な情報かもな。
「じゃあ続けるね。マクターナさんとミーハさんからの依頼は達成ってことになった──」
組合から依頼された区画の完全踏破は達成できなかったけど、主目的はミーハさんが魔力を数値化できるようになることだ。草間との答え合わせが上手くいったという理屈で依頼は完遂扱い。これは朗報だ。
「それと『赤組』救助で特別貢献が二十万」
「おおっ!」
続く話題でクラスメイトたちが湧いた。『雪山組』の時もそうだったけど、迷宮事故でそんな制度もあったっけな。
「素材代は三十二万だったけど、仕方ないよね」
「十万単位のお金なんだけどねぇ~」
三十万ペルマという数字を少ないと表現した草間に、チャラ子な疋さんが茶々を入れる。
確かに前回の迷宮泊で稼いだ金額の半分以下ではあるのだけど、やっぱり俺たちの金銭感覚っておかしなことになってるよな。さっきだって『スルバーの工房』で二百五十万以上支払ってきたし。
「そしてだけど、ティア様とメーラさんの依頼も、もちろん受けてきたよ。金額は前回と一緒で、条件は二人の十二階位。迷宮泊ならイケるでしょ?」
「受けた以上は、わかっていますわよね?」
「うーっす!」
ティア様とメーラさんがこの場にいる時点でレベリング依頼が結ばれたのは確定していた。悪役令嬢が悪い笑顔で圧を掛けてくるけれど、俺たちも慣れたものだ。
「でね。たった三日で貢献点が五十五万って滅多にないんだってさ。五層の探索で大収穫とかでもない限り」
「お? 俺たちなんかやっちゃいましたか案件か?」
イケメンオタの古韮が嬉しそうな声になる。もちろん俺の心もアガっているぞ。こういうのを待ってたんだよ。
ええっと、臨時総会で二十万で、マクターナさんの依頼から二万、『赤組』救出で二十万、ティア様のレベリングで十万か。そこに昨日納品した素材の上納分を足したらって感じだな。
指折り数えてみれば、なるほどそれくらいの数字にはなる。
「僕と八津くんの絵は大きい額縁を発注してあるから、飾るのは明日か明後日くらいらしいよ」
草間が俺の方を向いてメガネを光らせる。そうか。貢献点だけでなく、俺たちの時代がついに来たな。有能冒険者ムーブって最高だぜ。
「その代わりに掲示が増えていたよ。『赤組』の事故と四層の異常については当たり前だけど──」
「『組合事務所ではあまり騒がないように。みんなで仲良く使いましょう』。ですって」
「公園かよ」
二人そろって肩を竦める委員長と綿原さんのセリフに海藤が乗っかり、談話室はみんなの笑いに包まれた。
◇◇◇
「それでは昨日の話を聞かせてもらいますわ。どうやら隠し事もあるようですし」
報告がひと段落したところで、革鎧の腰にぶら下げていた扇を取り出したティア様が、いよいよとばかりに説明を求めてくる。待ちわびていたなんていう大仰なセリフを出迎えで使っていたのはそういうことか。
どうやら事務所組の誰かが含みを持たせていたらしい。明かされた真実で怒り出したりしないよな。
「あなた方の冒険譚、楽しみにしていましたの」
背後にメーラさんを侍らせ、本人は椅子に腰かけ優雅に足を組むその姿は、ドレスを着ていなくてもまさに悪役令嬢の風格だ。ただし『北方中宮流』の歩法を習っていたのでブーツを脱いで素足を晒しているあたりは、ちょっとアレだけど。
「説明はどなたが?」
何が飛び出してくるのか、それが楽しみで仕方がないという風に邪悪に笑うティア様のお言葉に、全員の視線が悪役令嬢担当者、すなわち中宮さんに向かった。
「わかっているわよ」
ため息をひとつ吐いた中宮さんが、昨日の出来事を語り始める。
次回の投稿は明後日(2025/08/17)を予定しています。