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~消しゴムに青春を捧げた少女~

 初めて小説を投稿しました!楽しんでくだされば幸いです。

<あとがき>


 こんにちわあああ!!!風音紫杏と申します!いきなりあとがきから始めるなんて、この人頭おかしいんじゃないかと思われたと思いますが、私は健康です。

さて、とりあえず、いきなりあとがきからスタートした理由を説明(言い訳)したいと思います。お優しい読者様、どうか読んでやってくださいませ。


 私は、本を書くにあたり、重要視するべきことの一つに、読者様に「印象」を与えることがあると思います。もちろん、一番大切なのは話の面白さや、表現の上手さだとは重々承知の上なのですが、小説家の卵子のような状態の私が、その方面でほかの作品に太刀打ちできるはずもなく。。。

そういうわけで(どういうわけだ)読者様に大きめの印象を与えるには、最初にあとがきを書いて、頭おかしいと思われたとしても、記憶に残るようにすることをやってみようかと思いまして・・・やりました、ハイ。


 そんなわけで、(どんなわけだ(2回目))読者様に印象を与えることができたのでしたら、とても嬉しいです。


 もし…もし、興味を持って下さる天使のような読者様がいらっしゃるのでしたら、本編も読んで下されば、とてもとても嬉しいです。神と崇めます。(この作者は根本的に頭がおかしいため、あまりあてにはなりません)というわけで、(どういうわけだ(3回目))やっと本編が始まります。読んで下されば、そして、楽しんで下されば幸いです。


風音紫杏

(本編の後、あとがき2があるかもしれませんが、気にせず(いや気にするだろ)に読んでいただければと思います)

挿絵(By みてみん)


<第一章「薫の自己紹介」>

初めまして、こんにちは。


  彰艶薫しょうえんかおると申します。歳は14歳。6月生まれの中2です。性別は内面、外面共に女性です。髪色は黒、髪型はおさげで、おまけにメガネもかけてます。いわゆる、地味子です。

図書館にもよく行きます。成績も普通です。


 そんな典型的脇役キャラの私ですが、皆さんが考えていらっしゃるように、おそらく珍しいと推測される、消しゴムマニアです。


 私が消しゴムマニアになったきっかけは、小学校の入学祝いにもらった筆記用具セットに入っていた「まとまる〇ん」という名の消しゴムでした。

これまで通っていた保育園で使われていた消しゴムは、カバーは取り除かれ、色鉛筆や、無謀にも蛍光ペンまでも消そうとしたであろう跡があり、ひどくいろいろな色が混ざり合った、お世辞にもきれいとは言い難い代物でした。

しかし、その日に私がもらった消しゴムは、可愛らしい人気ゆるふわキャラがプリントされ、おまけにイチゴの香りつきという、素晴らしすぎるものだったのです。

子供心に本気で感動した私は、月に一度もらえる少ないおこずかいをさいて、いろいろな消しゴムを収集するようになりました。MO〇Oや、磁〇シ、心〇心など、様々な消しゴムを買い、使い心地を試しました。


  中学校の入学祝いに買ってもらったスマホのグー〇ルの広告のコーナーには、常に新発売の消しゴムの画像が表示されています。そして、私の部屋の棚には、今までに買い、使い心地、デザイン共に気にいった愛しい消しゴム達が所狭しと並べられています。


 その数、550個。


  家族にはあきれられ、弟など、90%offなら買ってやってもいいという生意気を言ったことがありましたが、平手打ちと、半泣きになるまで怒鳴りつけると、そのことについて口にすることは無くなりました。


  消しゴムマニアの友人などはいませんし、それを悲しいと思ったこともありませんが、やはり時には、消しゴムについて思いっきり誰かと語り合いたいと思うこともあります。はあ、誰か消しゴムマニアの人いないかな…


<第二章「同志?発見」前編>

「それ」を薫が見つけたのは、単なる偶然だった。


  新しいクラスになり、早一週間。同じ読書好きの友達もでき、人見知りである薫にとって、幸先いいスタートを切ることが出来ていた。

だが、新しいクラスになって初めての席替えで隣になった男子は、なんと、学校有数のモテ男、天河久てんがひさしであった。


  彼は日本経済を掌握するほどの力を持つ「天河グループ」の社長の御曹司であり、おまけにスポーツ万能、成績優秀、俳優でもそういないほどのイケメンときた。モテないはずがない。


 学園を舞台にした恋愛ものでは、大抵この2人がくっつき、意地悪な敵の女子(大抵男の幼馴染)を圧倒的な愛の力で打ち負かす…といったシナリオで話が進んでいきますが、この話は別にそういった恋愛が柱な作品ではないです。あくまで、話の柱は「消しゴム」ですので、そういった恋愛を期待している方(このタイトルでそんなの期待してる人いないだろ)、誠に申し訳ございません。これは、消しゴムを軸としたコメディーでございます。あ、すみません。話が脱線してしまいました。この作者、こういう事が多々あると思いますが、何なら飛ばしていただいて結構です。それでは、本編を再開します。


  薫は、そのことで席替えの次の休み時間、チャイムが鳴り終わった瞬間、クラス中の女子に囲まれる羽目になった。あるものは、

「いいなぁーーーーー、私と席替えてよーーーっ!!!」

と叫び、

あるものはいつ書いたのか、ラブレターを渡してくれと懇願し、あるものは彼のメアドを聞き出してこいと目をギラギラさせながら迫りと、とてもとても大変だった。


 10分休憩の間に10年分の体力と精神力と語彙力を消費した気分だった。

件の、読書好きの友人に目線で助けを求めたが、綺麗ーーに無視された。

正直、授業のチャイムが鳴った時、とてもとてもほっとした。その授業は、比較的苦手な数学だったのだが…数学の授業が始まったことがこんなに嬉しかったことはこれまで一度もなかったし、おそらくこれからもないと推測される。


 さて、薫がその数学の問題を解いている時、何気なく隣をチラッと見た。次の瞬間、薫はあわや叫び声を上げるところだった。きっと一年前であれば、上げていたに違いない。

薫は、こういう出来事に会うのが、中2になってからで良かったと心底思った。薫が叫び声を上げかけた原因は、彼が使っていた消しゴムにあった。

その消しゴムは、薫が4年生のころ、発売中止となってしまった名品だった。細長く、シャープな印象を与える本体。派手過ぎず、地味でもない色使いで構成されたストライプの柄のカバー。入力された商品名ですら、お洒落な模様のように見えた。そして、軽い力で消せるのに、力を入れていない箇所の文字はけして消えることのないその性能。

しかし、その消しゴムを生産した会社は、消しゴム以外の商品が全くと言っていいほど売れず、ついに倒産してしまったのだ。

そのことを知った薫は、その日一日中放心状態だった。そのせいで友達に保健室に連れていかれかけたのは、あまりよろしくない思い出だ。

今では薫が持つその消しゴムは1つしか残らず、コレクションの中でも特S級と称するに値する一品である。それを…それを彼は涼しい顔をして使っていたのである。ショックだった。これが生まれながらの金持ちの力か…今日はもうちょっと立ち直れそうにない…今日は早く帰って早く寝てしまおう…


<第3章「同志?発見」後編>


 主人公が何か予定を立てると、意地でも思い通りにさせないのが小説というもの。そんな小説の法則(注;そんなものはありません)は、この話も例外ではありません。


  ホームルームが終わり、リュックを背負ってさあ帰ろう、と足を踏み出しかけた瞬間、薫の目に飛び込んできたものは、天河久の机の上に乗った、ほかでもないあの特S級消しゴムだったのだ。

「はあーーーーーっ???なんでなんでこれを忘れるわけェェェーーーーー???」

と、心中で今まで生きてきた中で最大級の心の叫びを上げながら、辛うじてそれを抑え込んだ(本日2回目)薫はその心情を一ミリも表情に出さずにその消しゴムを回収した。


 そして、ほぼ無意識に天河久の家を調べ、ほぼ無意識にそちらの方向に歩きだしていた。そして彼の家の前に着いてから、はたと正気に戻ったのだ。

だが…、だが、このS級消しゴムを学校の忘れ物置き場に置くのは、薫の消しゴムマニアとしてのプライドが許さない。そのため薫は、10秒ほど悩んだのち、意を決して天河家のインターホンを鳴らしたのだった。


 するとおそらく使用人だと思われる人がすぐに出てくれた。聞こえてきた、

「どちら様でしょう?」

という問いかけに、

「天河君のクラスメイトです。忘れ物を届けに来ました。」

と、用意しておいた答えを返す。

それに、

「わざわざありがとうございます。どうぞお入りください。」

と、丁寧かつ柔らかい口調で返され、緊張が1割ほど(少ないな)ほぐれた。門が自動で開く。

“さあ行くぞ”と、自分に活を入れつつ、門をくぐる。

 しばらく歩くと、やっと建物が見えてきた。

 代々の金持ちの財力に、心の中で盛大に毒づきながら歩いていると、いつの間にか建物の前に着いていた。時計を見ると、門から出発してから約5分たっていた。

 どんだけ敷地広いんだよと心の中でさらに毒舌を吐きながら、ドア横で笑顔で待っていてくれた使用人の人に会釈をする。

 

 消しゴム預けてさあ帰ろう、と思ったのだが、この作者、なかなかにひねくれており、そういう事を許さない。

 案の定、消しゴムを取り出そうとした瞬間、上の階からバタバタと人が降りてくる音がする。

 皆さまが推測されたように、その音の主はもちろん、天河久である。

 だいぶ慌てていたようで、まだ制服姿だ。しかし、着替えようとしていたのか、第2ボタンまで開いている。基本的に校則をきちんと守っている彼にしては珍しい。と、そこまで考えたところで、

 「忘れ物って、×××(商品名)の消しゴム⁈」

 と、久が叫んだ。基本的にクールで、あまり積極的に人と会話しない彼がこれほどの大声を出したことに驚きつつ、薫は

 「う…うんそうだけど…」

 と、何とか返事を返す。すると、久が破顔した。

 次の瞬間、薫は彼のバックに花が咲き乱れているような錯覚を覚えた。

 「ヤバい…イケメンの笑顔の力ハンパない…カッコよすぎるんですけど…」

 と心の中で叫びつつ、(本日3回目)あくまで冷静に、

 「これがどうかした?」

 と尋ねる。次に、少し恥ずかしげに彼の口から放たれた言葉は、薫の理性をぶっ飛ばすのに十分すぎる代物だった。

 その言葉とは、

 「これ…俺のコレクションの中でも特級品くらいのやつなんだよね…」

 というものだった。





読んで下さり、ありがとうございます!!!そして、佐藤カドさん!!!とてもとても素敵な挿絵をありがとうございます!!!今後ともよろしくお願いいたします。

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