78/205
ブラックコーヒーと苺を口にしながら
何も言わない
というあなたのスタンスを
尊重することにしている
「私たちの関係って何?」
と思わずもらした陳腐な台詞に対しての反応を
受け入れることにしている
こぼした想いが拾われなかった分だけ
無口になる時間を増やすことを
決めている
私が今生きている世界は何だろう
人生で言うところの
どの辺りを漂っているのだろう
今日はどうしようかな
明日はどうしようかな
傷ついている暇はないみたい
私がこれだけ伝えているんだから
何か言って欲しい、は
おこがましい
言葉なんかよりもずっと
何も代わりがきかない程
素晴らしい時間を
あなたは与えてくれている
嫌になったら消えたらいい
耐えられなくなったら
私から消えればいいだけの物語




