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恋が美しいわけがないだろう
行動規範を歪ませる程の想いが
私をいつの間にか悪魔にしていたの
いや、もとがそれだったのかもしれない
周りを幸せにすることに精一杯だった私は
あなたのこととなると一転
全身が体の線に沿って
黒く覆われていることに気づかされた
黒かったんだろう、もともとは
あなたを追うと余裕がなくなって
たくさんの白い羽でできたガウンが
肩から滑り落ちていくの
黒いな、身体も心も
あなたの人生の一部を
軽く私に与えてくれるなら
私の残りの人生は白い羽を撒き散らしながら
皆に愛を振り撒いていくでしょう
白い羽を必要としてくれる可愛い人々
黒い身体で涙を落としてあなたを求める私




