57/205
ベルガモットの空言
「しかもベルガモットの空言ってこれ、何なんですか?」
「ふぇ?」
芋系のパフェを前にした昼下がり
私は後輩の女の子と
色彩鮮やかな内装のカフェにいた
「メモみたいにゃもんよ、メモ、ひゃ、ひゃつまいもおいひいわ」
「何ですかメモって、ところどころめっちゃ闇深すぎでしょっ」
そう言いながらウケている
可愛いやつよのう
「私に病んでない時期にゃんかにゃいわ、きた、くりょみつー!!!」
「いやいや、さっきから話聞いてるだけでも出会ってきてから一番病んでますからっ」
久しぶりに顔を合わせた可愛こちゃんと
甘い黒蜜のコラボ
幸せな休日である
「でもにぇ、この前数回に分けて泣き尽くしたら『あ、もう今年も終わるなぁ』って思えた。頭の中で除夜の鐘が聞こえてきたにょ、うまっ」
「え?!泣いたんですか?なんで……」
パフェ用に柄の長いスプーンが
生クリームのなくなったガラスに
コツリと音を立てる
「○○○○(某人気ゲームの愛くるしい黄色のキャラクター)のショー観ながら、耐えられなくなってね」
「……相変わらず、病みも闇も深いですね」
その反応にケラケラと笑う私
一生懸命バランス取ろうと
必死なんだけどなぁ
きっと今年もいつの間にか終わってしまう
日めくりカレンダーが
何千枚もめくられた頃に
この何の実体もないメモは
小説化するのだろうか




