結婚とは
結婚に懐疑的になってしまった女が
妹の結婚式に参加した
妹は何の疑いの余地も無く綺麗で
腰から後方に広がる白レースは
歩みに合わせて輝きうねる
「結婚とは」と日々考える
自身が経験したことからも
周りの人々の内情を垣間見ても
そんな
無邪気さをとうになくしてしまった私が
これを書き残そうと思ったのは
好きな人が
「素敵な結婚式の様子、また教えてね」
と言ってくれたからだ
そう、本当に素敵だった
今の私には眩し過ぎるくらいに
プリズムを思わせる
多方面に反射させた光を
首元に耳元にティアラに宿す彼女
隣には頼りがいのある彼が
何の迷いもなく立ち
私たちに感謝の意を述べる
私は自然と二人の未来を想像した
きっとこの笑顔が曇ってしまうことも
あるのだろう
でも私たちはきっと
とてつもない何かしらの信念がなければ
好きな人と結婚せずにはいられないはずだ
結婚をしたから見ることが出来る世界も
確実に存在するから
「結婚とは」という問いに
明確な自分なりの答えが出せない私は
彼女たちを眺め
心の中で腕組みをしたままなのに
結局心が動き
感動してしまっている自分がいる
どうか彼女が
相手の動向に思い悩みませんように
どうか彼女が
多くの人に助けてもらい
心穏やかに過ごせますように
「どうか幸せな期間が
たくさんありますように」




