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同じ傷
あぁ、君の心の傷が見える
君は
私にも同じような傷があるのか確認したね
私はね
本当はね
ちょっと違う傷なの
君が思っているような傷じゃないの
でもね、同じような傷だと
偽ってもいいかなって思った
君の心が軽くなるのなら
君と仲間になれるのなら
君のその憂いを私が独り占めできるのなら
だって君は
再会した時からずっと
その傷を気にしているでしょう
君がそんな傷気にならないくらい
私がその懐に入り込めてたらいいのに
私は君が好きだよ
だから言ってしまうかもしれない
「見て。私も、同じ傷」




