表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/205

抜かれた骨の行く末

きっと私は

何の実体もない神さまのような存在に

骨を抜かれてしまったのだろう


何本か抜かれたおかげで

上手く力が入らない


上の空とはこのことだ


こんな焦点の合わない状態でも

金粉のような過去の残像が

なぜか自然と目に入って来る


きらきらとちらつくのは

楽しかった思い出ではない


私がとても強かった頃の状況


誰かの精神が病んでいたり

誰かの心臓に小さな穴が開いていたり


通常ならざる状況の時に

私は確実に今より強かった


自分の弱さに

ほとほと参っていた日々だったが

ちゃんと思い返せば

強かった自分がそこにいた


そうか、ならきっと今は

抜いた骨を預かってくれている神さまが

その骨にハケでたっぷりカルシウムを

塗ってくれているところなんだ


長い人生おそらくまた

何かしら通常ならざることが起こった時に

その分厚(ぶあつ)くなった骨を

私の身体にガコッとはめてくれるんだ


神さまどうか

何が起こっても折れない骨に仕上げてくださいな


まだ誰もこの契約に

少しも気づいていないうちに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ