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新鮮な食糧は手に入らないよ
刻々と時は過ぎ去る
自分も周りの状況も
層を重ねるように
変わってゆく
だけど「あの日」の私は
永遠に「あの日」のままだ
あの日の年齢で
あの日の幸せに浸かり
あの日を精一杯動かそうとしていた
私がもう
落ち着かざるを得なくなってしまっても
「あの日」は揺らがない
美しいショートムービーのような思い出を
毎日少しずつ食べながら生きるんだ
そして食べ尽くしそうになったら
また思い返すんだよ
一体
いつまで美味しいのかな
ほんと
永遠に
君を忘れるための旅の途中みたいな気分だ




