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前向きな帳尻合わせ
何が一体そうさせるのか
他の男の人に勧められた作品は
結局手に取ろうとは思えなかった
他の男の人とすぐにまた
電話できる機会が巡って来ても
しばらくいいかという気持ちになった
他の男の人の予定に
必死で合わせようとしてまで
会おうという気にならなかった
他の男の人なら
こっちが寂しい時に
たまたま向こうが暇だったら
相手してもらうだけだ
それに比べ
あなたという存在に対して
常時待機をしている私はなんだ
数ヶ月先の可能性を信じて
目指していた生き方を
曲げようとしている私はなんだ
どうしようもない私ができることは
「自分に求められている仕事」を
毎日一生懸命取り組むことだけ




