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会いたい、秋
まるでベッドから伸びる寝起きの手が
目覚まし時計を止めるかのように
手探りで得た小さなリセットボタン押す
私はまたクリアな思考を
手に入れたような感覚になって
とりあえず日常を続けようとするんだ
みんなの協力があってこそ浮かび上がる
色取り取りの小さな小さなリセットボタン
ただ、これは決して
ゴールなんかではなかった
私にとっての
大きな大きなリセットボタンは
ひとつだけ
だから
私はそこに到達するまで
ずっと途方も無く
漂い進んでいるかのような心地になる
漂って漂ってミクロ単位で進んで
でたらめな文章を綴って
人と言葉を交わして
一瞬を四角で切り取って
立場相応に落ち着きたく無くて
いつ死んでもいいように詰め込みたくて
憧れの具現化に向けて目の色を変えていたら
いつの間にかお腹に縦の線が出来ていた




