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見えないはずのものを勝手に見ている気になっている唄
会いたい、と
突っ伏す姿は
君からは見えない
君に性の対象として見られることに対して
自分の自信のなさゆえに
どうもピンとこず頬を染める姿は
君からは見えない
損なわれたような気持ちになって
君と過ごしたもう遠い思い出で
浄化させている姿は
君からは見えない
君からは見えないし
私からも見えない
でも君が
切ろうとしない繋がる糸を
見ていると
見えなくても
感じられる気になってしまう
物語る、
こなすべきことの合間に潜んでいる
大人の寂しさを




