128/205
繋がったまま
私とあなたは最初から
それぞれの人生で交わる要素のなかった
別の種類の人間同士だった
通常であれば
少し認識し合った瞬間があったとしても
そのまま通り過ぎる
だけど私たちは
まるであなたのシャツのボタンに
私の長い髪が引っかかったかのように
それがお互いの人生の転機で
解けてしまった数年後、数ヶ月後に
また絡みついてしまったかのように
再び繋がる
好きな人の人生に起こることを
好きな人の口から直接
教えてもらえる奇跡のような生き方
何があって？
何を思って？
どうしたの？
別々の道を歩んでいるけど
みんなからは見えない世界の中で
繋がった髪をそのままに
二人で秘かに話しているの
