127/205
続 コロナ渦の恋
極、稀に訪れる夜道での一人の時間
ペイズリー柄のロングスカートが
忙しない脚の動きに沿って揺れる
楽しい
楽しい
やっぱり夜道が好きだ
黒レースから伸びる二の腕のホクロを
間近で見てくれるあの人はもう近くにいない
そして
毎晩毎晩会いたいと想い続けることに
終わりが全く見えることもなく
私は只々
様々な種類の
瞬間的に高ぶる気持ちを駆使して
生き繋いでいる
だって「会いたい」と
素直に甘えられる立場でさえないから
「夢に出てきてくださいよ」
泣き顔の絵文字付きで誤魔化した
精一杯の告白




