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秘かなる鍛錬
恋に苦しむことしか出来なかった時期に
「せめて」との思いで
自分なりのゴールを決めていたところが
当時はあった
やがて月日の経過と運と最後の足掻きにより
ゴールのテープを切ることが出来た
どこまで伝わったかどうか分からなかったけれど
私はそこで本当の意味でのリセットをしたのだ
そこからは秘かなる鍛錬の日々だった
君が遊んでくれるだけで嬉しいよ
その気持ちを維持したまま
繋がれる手を離している時間に
いかに楽しく生きられるかを模索し続けた
君がお姫様と幸せになりますように
その気持ちと比例するばからしさを
何度か全身に浴びるうちに
強靭な精神を作り上げられている感覚になった
要するに
君の知らないところで私は
自分が傷つかない生き方を確立させようとしているってこと




