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ゴトーの冒険記  作者: 寿限無
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落ちこぼれ魔法剣士が英雄と呼ばれた話 その3

ゴトー 主人公 15 新人見習い商人を自称する魔法剣士

エルス学友 16

ミグロ 勇者 25

エフカ 大魔術師 28

ドルマ 索敵 21

ピロリ 回復 21

スペイド 母 39

ランドリー 先輩女性冒険者 ランクC 18

ケルトミラー 優秀な卒業者

戦争した国 レモニウム

自国 エルデバラン

ゴトーは霜月の19に冒険者組合にいく

といってもそれまではほぼ毎日冒険者の手伝いでアルボレナ中央の冒険者組合に来ている

新人ご用達のクエストボードへのクエスト貼り付け、冒険者の分配金の連絡等組合の仕事をしつつ顔を覚えてもらう


組合の仕事をしている霜月にエルスが遊びに来てくれた

今は魔法剣士として「ほぼ毎日訓練訓練訓練で足腰が立たないよ」と愚痴をこぼしていた

神無月にも来てくれていたがその時は北の酒場で働いていて空振りだった


ゴトーは「勉強が終わったらまた一から勉強だよ エルス 成績はいわなくてもわかるな?」といっておく

エルスとの最下位争いは苛烈を極めていた

エルスは「落第勢の中ではトップ争いだ 期待しているぞ ゴトー」といって去っていった


エルスは回復魔法の成績が常に最低で本当にぎりぎりだった

ゴトーは剣技がぎりぎりで剣では卒業できそうもなかったので槍と弓で合格した


西の冒険者組合に集合、、今まで冒険者組合といえばこの西の冒険者組合だ

中央の冒険者組合は冒険者組合の仲介の仕事が追加されるが駆け出し冒険者ではそんな仕事は回ってこない

ゴトーのようなAランク冒険者は見たことがない偉い人たちで、に教えてくれたのはランドリーという先輩女性冒険者だった

実働部隊ではなく4か所ある冒険者組合の割り振りが仕事と書けばわかってもらえると思う


さて19日の夕方になり続々と集合する先輩たち

ゴトーから見ると40名の大捜索隊だが3月に1度このような周辺を巡回する通称”索敵巡回”というものが行われる

索敵だけではなく実際に討伐も行う本格的なものだ

ゴトーは受付をしつつ、翌日の出発の準備をしている

誘ってくれたドルマは16:00ごろ到着した


ドルマは索敵の先輩でCからDに上がったばかりだ

魔法剣士としても先輩で誘われたときはうれしかった

個人的な事情も知っていて話しぶりからも頼りになる


今回は西に向かい強敵との戦いもあるので誘ってみた

今回のような索敵巡回はランクを上げれるし、新人冒険者には収集よりいい

大人数なので安全だしなにより冒険者組合の仕事なので即時振り込みという好条件だ

ドルマも学校時代あまり成績が良くなく両親は存命だが、父親が怪我を負い兵士として現地に立てず事務職になったといっていた

戦争の爪痕と痛みはいたるところに残っている


翌日になり朝から26台の馬車が出発する

西までは半日で到着した

紛らわしいが西の南と西の西が 西の冒険者組合の管轄範囲

西の北と中央の北と東の北が 北の冒険者組合の管轄範囲

中央の南が南の冒険者組合の管轄範囲

東の南と東が東の冒険者組合だ


西の西には手ごわいオーガ、サイクロプス そして難敵のキマイラと超難敵のグリフォンがいる

オーガとサイクロプスは人間で何とかできるが、キマイラとグリフォンは逃げるしかない

近接武器の棍棒を持っているオーガとサイクロプス

武器はないが前の口から炎と冷気と上の顔から雷を使うキマイラ

蛇の尻尾には金縛りの効果がある

グリフォンは飛行でき上空から炎のブレスを吐いて攻撃する

馬の足では逃げれない 襲われたら死を覚悟しないといけない


馬車は索敵が一番外側 ゴトーは前から4台目で移動中

何事もなく一日が終わり翌日、今度は前から3台目に移動だ

この日も異常はなく2日目を終わる

3,4,5と旅をして順に位置を変えつつ5日目の”国外拠点”に到着した


国外拠点=砦と思ってもらえればいい

対人間用ではなく対魔物対策専用の施設になる

乱戦になりやすい人間と違って人間が多数で魔物は少数だが非常に強い


他の違いはオークとサイクロプスは遠距離武器の攻撃がないので人間は弓の攻撃が主な手段

当然人間用より堅固に作ってある

もっと強い魔物は魔物を引く連れて拠点に戻り、攻撃をして倒せればよし、倒せなければ拠点でやリすごす方針だ


本来47名だが今回は41名

魔物警戒の索敵専用が24人 そのほかは弓兵15人と何かあった時のための勇者、大魔術師、回復魔術師のそれぞれ2名づつ6名の47人が標準的な構成だ

今回は弓兵の交代が11人のため41人になっている


索敵だけでなく食料補給にも来たので24車両中8車両は砦の補給用だ

索敵は一休みできる


補給はここの人員現在の96名全員で行っている

索敵してみるが近くに魔物はいない

来る途中オーガか見えていったん退避した以外魔物とも出会っていない

近隣の魔物も活発な活動ではない


いって帰るだけの簡単なお仕事 この時点ではそう思っていたし全員そう思っていた


1日懇親会を開き冒険者が御馳走をする

見回りは索敵魔術師が行い兵士たちには日頃の疲れを癒やしてもらう

兵士の補給は基本的に兵士がやるが3カ月に一度の出張懇親会。。。名目上補給慰労会になっている

兵士の支給品は貯蔵に適したもので味もいまいちだし、水分を徹底的に省いた硬いものが多い

冒険者の補給は日持ちはしないが脂身の肉、芋もほかほかでバターと合う味付けにしている

スープも野菜たっぷり栄養満点 味はかなりおいしい

2日分しかないが、それでも兵士はつかの間の休息と美味しい食べ物を食べている


冒険者もいつもは時期がずれて入金、労力に見合わない収集より、運ぶだけで即収入の補給は人気が高くいつも埋まるのが早いとドルマから聞いた

2日の休憩後監視を兵士に代わる


派遣されている兵士の中に学校を一緒に卒業したやつもいたが、エルスと違い1回同じクラスになっただけで顔見知り程度だ

挨拶はしておくが お前も兵士になったほうがいいぞと勧誘を受ける

安定しているし給金は支給されるし、確かに親切で言ってくれている

ゴトーは「お前みたいに優秀だったら志願しなくてもこういう大変な部署でもやれるだろうが。。。。自信はないよ」


成績優秀者でないとこういった危険な地域に配属されない

それにやつは卒業生の中でもかなり優秀だ 

卒業者80名中最高2位までなったことがある

既に英雄と呼んでいいレベルだ、名をケルトミラーという

出発の別れ際にまた会ったので「ケル―(愛称)の出世を楽しみにしているよ おれじゃ絶ー対ー無理だ」といって別れる


出発後軽くなった馬車23台ーー3台は拠点の更新用で置いてきたーーで出発した

あと6日で戻れるがやはり柵外 オークが6体現れた

北の索敵からの連絡で順次回っていた指令塔の勇者が「迎え撃つ、総員用意」大きな声で叫ぶ

向かう時は補給するために向かう、基本的に討伐はしない


北の索敵はそのままで南にいる索敵班が北側に移動する

ゴトーにも見えてくる6体のオーク

豚はおいしいが豚顔のオークははっきり言って嫌いだ

オーガではなくオークなので対処はそう難しくない

槍を主に使うが 魔法は使えない

オークロードは魔法を使うが今回はいない、オークソーサラーもいない

ただのオーク集団だ


魔法剣士のドルマとゴトーだけ勇者のもとに行く

始めに火魔術で数を減らす 司令塔から指示が飛ぶと大魔術師2名とドルマとゴトーの4人が一斉に火の魔法を撃っていく

効果はさしてないがそれでも索敵から放たれた弓の何本か命中する

それを確認した勇者は雷魔法に変更してオークめがけて打つ

次々命中し2匹が倒れた

回復魔術師が4人の魔術師に魔力回復をする

それを確認すると残りの3匹にも同様に最初は火 弓が命中したら雷で押していく

残り1匹なった時逃げだそうとするオーク

氷で追撃の指示か飛ぶ

4人は一斉に氷で攻撃し寒さに弱いオークの弱点を突く

司令塔の勇者が


「狩るぞ」


合図で一斉に駆け出す40人

倒れているオーク4匹 のろのろ逃げているオークには最終的にゴトーが雷付与の槍で仕留めた

この間約10分

ゴトーは初めてだったが通常はこのように討伐をするようだ


オークからオーク魔石を6匹とも取り隊列を直そうとしているとき、強敵のキマイラが現れた

砦に籠るしかないが広い平原で隠れるところがない

勇者は「総員撤退」と大声で叫ぶ

一斉に馬車が走るが、陸上を馬より早く駆けるキマイラに馬では逃げれない


突っ込んでいる索敵の大半は馬車から離れている

一斉に戻ろうとする索敵に対し、勇者 魔術師 回復魔術師のそれぞれ2名はその場から動かない

ゴトーもドルマのそのままだ


殿をやる、初めての強敵 32人を逃がすためここに残る

怪我で済めば儲けものだよ

キマイラの弱点は1体であることのみだ

あとはすべて人間が負けている

キマイラはゆっくり近づいくる

ドルマ「指揮を代わります」という


「ゴトーは回復のサポートに回れ」

「勇者 突進を止めて」「魔術師は氷で近づけないように」

「ゴトー 弱点看破 水が有効」

ゴトー 「弱点 水のみ」


氷が当たっても耐性のあるキマイラにはさして効果がない

突進をするタイミングがある そこを狙い水魔法を撃つ

ゴトーは得意の弓でけん制しつつ魔術師の魔力補充をしつつ待つ


時間がやけに長く感じるが魔力の減り具合からまだ1分もたっていない

魔力の残量を確認したときだった

キマイラの口から炎が飛んでくる


ゴトーとドルマはほぼ一緒に氷を炎めがけて放つ

後に残ったのは水 誰も怪我をしていない

一人だったら間違いなく直撃コースだった

魔術師は弱点の水攻撃をずっと待機している

回復魔術師から魔力回復が届くと今度は氷と雷両方で攻撃してくる

炎で反撃しつつ前面に雷を止める雷防御の透明な壁を作って防ぐ


まだ2分、時間がやけに遅く感じる

攻撃を弓矢に切り替えしようかというときにとうとう来た

全速力での突進だ

ドルマが「突進防御」と勇者にいい、勇者が前面に出る

ゴトーが「エレメンタルウオール」を唱える

こんなもので止まってはくれないが 突進防御通過時に若干速度が落ち エレメンタルウオール通過時に突進時の火、氷、雷の追加効果は消えた


キマイラが目指す勇者の盾にとっさに氷を撃つ

吹っ飛ぶ勇者 魔術師は弱点の水魔法をキマイラに向かい発射する

残念ながら外れ

キマイラの右横と左横を通り過ぎた


キマイラがゆっくり止まりこちらに振りむく

残念ながらダメージはないようだ

勇者に付与ダメージはない 受け止めようとしたので攻撃して逃がすようにした

勇者だってキマイラの突撃なんて初めてでカチコチに固まっている

そのまま突進していればあっという間に死亡への道だ

ゴトー

「勇者が回復するまでヘイトを引きます」

そう言ってキマイラの前に出る

勇者はまだ転がっている

そのまま突撃を受け止めていたら今どころではない


回復の魔術師とドルマから体力回復を受ける勇者たち

魔法剣士の特徴 何でもできるが専門職にはかなわない

今はゴトーがヘイト役だ


回復魔術師から 「半分」と聞こえてくる

もうそんなに減っている


ゴトーは キメラの前5mまで近づく

全力の突進を受けた勇者はやっと動き始めたところ、そちらに向かわせてはいけない

弓は撃ち尽くしもう弓矢はない

次にキマイラから火が飛んでくるのでエレメンタルウオールを使い 前足の攻撃は槍を使って防ぐ

回復の魔法は飛んでくるが もう3,4発撃てば魔力切れ、、、回復魔術師はただの人になる

ヘイトを引くのも神経を使うし、何より怪力で魔法も使うのでゴトーの体力と魔力消費は激しい


まだ4分程度だがもう疲れてしまった

しかし代わりの人はいない

ゴトーは攻撃を受けつつ勇者から距離を取らせつつ 戦っている


魔法残量的に6分ぐらいたったころにやっと勇者が起き上がり盾をを構える

ゴトーは「盾でいなすことに全力を 受け止めれません」と叫ぶ


回復魔術師が「残なし」 続けてドルマも「残半分」

いよいよ厳しくなってきた


しかしその時 キマイラは来た方向に、、、まるで遊ぶのに疲れた犬のようにゆっくり帰っていく


そのあと警戒をしていたが100mぐらい離れたのを見て、勇者が「指揮を代わる 馬車で撤退」と聞こえてきた


馬を走らせる回復魔術師 勇者の怪我を治すとドルマも魔力が空、ゴトーも空だ

魔術師も緊張からか随分魔力を減らしている

3時間走ったところでやっと合流できた

途中で魔術師が勇者の回復に使ってくれと魔力を渡したので 8人全員魔力なしでの到着だ


途中のキャンプ地は人間用の砦がある

5日の工程だが7か所ありそれぞれ兵士がいる

40人全員何とか無事に砦に戻れた

思い返しても【運がよかっただけ】の初キマイラ遭遇だった

誤字修正していきます

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