言葉(ことば)
本当は紹介文をここに書こうと思っていたのですが、詩本編だけですと字数が足りず、投稿出来ないようでしたので、こんな形になりました。
言論の自由は大切です。しかし、言葉とは、その使い方を誤ると物理的な暴力以上に人を傷つけ、殺しているのではないか?そんな疑問から浮かんで来たのが次の詩です。
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言葉
言葉という名の凶弾に斃れし者の声を聞け
凶弾は
弓から放たれた矢よりも速く確実に
人の心を射抜き去る
言葉という名の凶弾に斃れし者の声を聞け
凶弾は
剣より刀より、時に非情に冷酷に
人の心を打ち砕く
言葉という名の暴力は
時に笑顔を湛えつつ、何の呵責も無いままに
人の心を圧し潰す
言葉という名の暴力に斃れし者の慟哭に
己の耳を研ぎ澄ませ!
「ペンは剣よりも強し」という言葉がありますが、これは角度を変えて考えてみると、こんな恐ろしさも内包しているんだという強迫観念に囚われてしまいました。今も頭の中ではこの詩に合わせ、おどろおどろしい旋律が響いています。
それにしても、今夜は月が禍々しかったなぁ...。