《06-6》
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なんかさっきから股間が熱いんだ。
こんなの初めてなんだけど、ちょっとウズウズしている。いったいどうしたんだろ。胸がドキドキしてるし、訳がわかんないよ。
ドアを開けるとその向こうでは湯気が立ち上っている。ああ、懐かしいな、お風呂の匂いだ。
湯気の向こうには薄っすらとアリサの姿が見えた。体中を泡だらけにしている。湯気に隠されたアリサの裸体が、なんかめっちゃ色っぽい。
身体が湯気と泡に隠れて、見えたり見えなかったりって、うわぁ、なんかさっきよりもドキドキしてきた。なんだこれぇ。
スラリとした筋肉質の背中と、形の良い丸みを帯びた、若干毛深いお尻が見えて、ふさふさとした毛に覆われた尻尾が泡に塗れて揺れ動いている。
「やっときたか。」
言いながらアリサが振り向くと、僕を見つめてきた。僕はどこを見ていいのやら解らず、顔を赤くして俯き股間を両手で隠して疼きを抑えていた。
「なるほどねぇ~」
アリサは僕を見て成る程と頷いて、にやりと笑みを浮かべた。
何を笑ってるのか僕にはわからないけど、なんか視線が胸に行ってるような気がする。いったいなに考えてんだ。
「毛皮の上からでも薄々気づいてたけど、まだちゃんと成長してないっぽいねぇ。だから恥ずかしいんだろ。」
等と言ってるけど、確かにアリサに比べたら背は低いけど、別にいいじゃないか。
「絶壁だからって、キニシナイキニシナイ。」
え?絶壁って、背のことじゃないの?もしかして胸の事?そりゃアリサは大きいけど、でも僕は。
「ほら、身体をちゃんと洗おうか、此処に座って?」
くすっと笑うアリサがまた僕の腕を掴んで引っ張ると、木でできた椅子に座らせた。
「え、でも」
「いいから、身体もだけどせっかくの綺麗な長い黒髪なんだから、ちゃんと綺麗にしようか。」
言いながら桶に溜めたお湯を頭から掛けた。
「うひゃぁ」
頭からお湯を掛けられて驚いたけど、暖かくてとても気持ちがいい。次いで四角い石とは違う乳白色の物をもって、頭をゴシゴシと洗い始めた。
もしかして石鹸?
「レイの髪の毛って触り心地も良いし、手入れしないなんてもったいないわ。」
「はぁ……」
「どうせ川とかで洗うだけでしょ。」
「痒いと、たまに……」
「たまにって?」
「10日とか、15日とか……」
「ぎゃー汚い!」
「ええっ!」
「そんなんじゃだ~め、2日かできたら毎日っ!」
うぇぇ、めんどくさいっ!!街に暮らしてる奴ってそうなの?
いや僕だって昔は2日に1回はお風呂してたよ。でも山で暮らしてるとね、ついつい億劫になってくるんだ。それに誰かに会うわけじゃないし、だからさ……つい。
でもね、でもね、さっきから背中にプヨプヨと柔らかい乳房が当たるんですけど。髪をわしわしする度に、そんなピッタリしなくてもぉ。
「ふわぁぁ」
アリサが密着すると、背中に柔らかいプヨプヨが2つ当たるんだけど、その都度声が出てしまう。
「なに変な声出してるの、そんなに気持ちいいの?」
はぃぃ、別の意味で気持ちいいですぅ。
ドキドキがとまらないよぉ。たぶん顔がめっちゃ赤いよぉ。
どのくらい洗われてたのか、頭がぐるぐるしてたら、また頭からお湯を掛けられ、泡を落された。
「ほ~~ら、汚れが落ちたら、すっごいツヤツヤで靭やかになってきて。ちゃんと洗えばもっと綺麗になるよ?」
もう一回とか言いながら、また頭が泡だらけされた。
なにやらあれこれ髪を綺麗に保つコツだとかをレクチャーしながら洗うアリサだけど、そんなの聞こえないよ。
頭クラクラしてるし、もうもう、おかしくなるよぉ。
ねぇ、もしかしてわざとなの、プヨプヨをわざと当ててるの。さっきから当たる頻度が増えてるんだけど。なんか鼻歌を歌ってるし、絶対わざとでしょ。
「それじゃ泡を全部洗い流すからね~。」
アリサは先端の切り口から、お湯が溢れ出ているホースをもつと、溢れるお湯を僕の頭から髪に掛けて泡を落としていった。
僕はアリサの身体が離れて、温かいお湯に全身を包まれてほぉっとしていた。お湯が掛けられると、とっても気持ちがいい。
「次は身体~~」
「ひえぇぇまって、身体は自分でぇ~~」「だめぇぇ~~」
なにか楽しんでいるかのように、見た目はゴツゴツとしているものを泡立ててるよ。
「そ、それなに?」
岩のような形状なのに、アリサの手の中で握られて、ふわふわとしている。アリサはそれをスポンジといった。
「スポンジに~、たっぷりの石鹸を付けて~泡立ててぇ~」
アリサがにたぁっと怪しげな笑みを浮かべると
「こうするのぉぉぉっ!」
否も応も無い、僕の身体をスポンジで擦り始めたぁ。
「ぅひゃぁぁぁぁあ!」
体中を走る初めての感触に、僕は悲鳴を上げた。気持ちが良いのかむず痒いのか、堪らない感触に僕は逃れようと立ち上がろうとした。でも肩をがっしりと掴まれ、押さえつけられた。
背中にぷよぷよの感触がぁぁっ
「逃がさないぃ~~」
明らかに楽しんでいるっ
絶対楽しんでるっ!
背中に柔らかいプヨプヨが密着して、その間もゴワゴワふわふわしたスポンジが、僕の身体を這いまわっていった。
「ひぁぁぁ、いやぁぁぁ!」
「だめぇぇぇ!」
いろいろな意味で僕はパニックになりそうだった。背中から脇腹から腹から、体中をこすられて、そのうえ背中に柔らかいプヨプヨが押し付けられ、のたうちまわっていた。
そして
「ここも綺麗にしよ~ね~」
楽しそうな声が耳元で囁かれたかと思うと、アリサの手が下腹部へと降りてきた。
「そこは絶対らめぇぇぇぇっ」
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