言葉の迷子
ただの思いつきで書いたものです。
別に私の知人にこんな人がいるというわけではないので、そこは勘違いしないようにしてくださると有り難いです。
…私でもないですよ?
ボクは百回に一度だけ本音を言う。
どれが本音かは誰にも、自分でさえわからない。
「ボクさ、勉強大好きなんだよね。特に数学なんて解いててすごく楽しいんだ」
これは嘘。勉強なんて大嫌いだし、その中でも数学は一番嫌いだ。
「誕生日? 8月1日だよ」
嘘。3月3日のひな祭りなんて自分に合わない誕生日を知られたくないだけ。
「ボクもあの先生は好きになれないなぁ」
嘘。あの先生は他のどの先生よりも面白い。
「ゴメン。今日は外せない予定があってさ」
嘘。家に帰ったってなんにもやることがない。
「バイト始めたんだ」
嘘。どこへ行っても誰も雇ってはくれないだろう。
「ボク、あの芸能人に会ったことあるんだよ」
嘘。そいつの顔と名前が一致していない。
「付き合ってる人? そんなの、数え切れないほどいるよ」
見え透いた嘘。
「君が好き」
これは、嘘? ボクは君を本当に――――
「それって本当?」
君が悲しそうにボクを見つめる。
「いいや、冗談に決まっているじゃないか」
ボクは笑って応えた。
どれが本音なのか自分にもわからない。
何を伝えたいとかそういうのは全くありません。
ただこんな感じの文章を書いてみたくなったというだけです。
内容が内容ですので、もし不快に思われた方がいれば、すいません、言ってくださればこの短編は消しますので。
誤字脱字等ございましたらそれも一言お願いします。