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第2幕 「臆病な少年・大地立也」 2-1 「帰宅」
「それじゃ」
「うん、じゃね」
「ばいば~い」
零と分かれて、歩と2人になる。
「楽しかった~零君、あいっかわらず音痴だし」
「はは、そだね」
「どした?なんかテンション低いぞ?疲れちった?」
「いや・・・あ、うん、ちょっと疲れたかも」
「まぁ、あんだけリンダリンダ歌えばねぇ・・・何回?3回だっけ?」
「・・・4回」
「あっはは、普段もあんだけ声張って自己主張してくれると、私もタツの代理人の重荷を下ろせるんだけどなぁ」
「べ、別に・・・・・・頼んでない・・・」
「はぁ、そういうこと言う?言っちゃいますぅ?学級委員押し付けられそうで困ってたのを救ってあげたのは誰だったっけ?」
「・・・・・・木森歩様です。その節はお世話になりました」
「よろしい。じゃ、またね!元気出せよ!明日っから希望に満ちた高校生ライフが始まるんですからね」
姉と弟みたい、よくクラスメートに言われる、その感想を一番多く、強く感じてるのは立也本人だ。
「うん、じゃ・・・・・・また」