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オンブズマン

作者: 上別府由樹

 その男には秘密があった。

「行ってきます!」

 一軒家の庭で飼ってる犬のビズに朝メシを与えるのが日課だ。

「ほれ、ビズ」

「あ、あざーす」パクパク。「うんドッグフードうまいね」

「キャンキャン」

 そう、男は! ファサッ。

「あ、いかん。こんなとこ子供には……」

「パパ……。カツラだったの?」

「う、うむ……」

 そう! カツラだったのだ! 完。


「ちょい待ち。オレオレ!」

 ドッグフードを食べてた……変人だ! 犬のビズは鳴いている。家主達は気付いてなかったが、一体何者なのか?


 ところ変わって某ビルの屋上。銃を持った男が子供を人質に立て籠もっている。

「人質を解放しろー!」警察のアホな要求を拡散器で届ける。当然……。

「バカヤロー! 人質がいなくなったら俺を捕まえるだろ!!」犯人の言う事は最もだ。


 そこへ。

「トゥー!」ドッグフードを食べてた変人が現れた!

「私は、【オンブズマン】! 簡単にいうと交渉人!」正義の味方なのか?変な仮面にひらひらマント。異様な面相である。

「私は、正義でも悪でもない! 両方の納得いくところへ話を持っていくのが使命! さぁ! 犯人よ、要求を言い給え!」なんだコイツ。

「てめぇ! いきなし空飛んできたかと思えば何言ってやがる!」

「人質は足手まといになるから一人にした方がいいぞ!」確かに……。って何考えているんだ。犯人は店の店員と客全員連れて屋上で立て籠もっているが、いや、確かに。人質は一人の方がいいかも。

「うるせぇー! 一人になったら狙撃されるだろ!」あ、そうだよ。スナイパーがいるはず!

「よし! わかった!」と、オンブズマンと名乗る変人が言うと「バリヤー」の掛け声とともに屋上は見えなくなった。


「どうなっているんだ!?」

 警察は手をこまねいていた。スナイパーから連絡。目視できないため、狙撃はできないと。これがオンブズマン?いやいやただの犯罪補佐だよ。

「特殊部隊到着しました!」下っ端の警官が告げる。

「よし、あとは任そう」んな勝手な!

「では、突入します!」おいおい!


 ヒュー……。男は気絶していた。さっきまで人質をとって立て籠もっていたはずが、謎の(オンブズマン)にしがみつきながら空を飛んでいる。

「うむ! ここらへんでいいだろう! 起きろ犯人!」

「はっ! ここは?」

「月だ!」ばーん!

 なんと、オンブズマンと犯人は地球を飛び出し月にいた。呼吸できているのが不思議。

「では、私はお前が強盗で盗んだ一億円をもらい地球へ帰る! ではな!」あーはっは。と、オンブズマンは帰って行った。

「俺はどうしろと言うのー!?」


完。

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