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地の妖精ノームの大冒険  作者: 風 ふわり
白鼠ネズちゃんの願い編
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白鼠ネズちゃんのレポート3

 「あの……実は……ノーサスがそれを調べていまして、危険な教会に行ってしまったりするんです」


 「また愚かなことをする」


 「はい竜王様。でも、どうやって止めたらいいのかわからないのです」


 「みゅっ、コリュネリャは、しょりぇぢぇアシャトに相談に来ちゃんぢゃね」


 「ノーサスは、何でも調べたがって……」


 「困っちゃしゃんぢぇしゅね」



 みゅーさんが、同意したところまでは聞こえていました。


 でも、いつの間にか眠ってしまっていて、朝になっていました。


 ■


 どうやら、ハムタックさんの背中で寝かせてくれたみたいです。


 あ、少し毛が縺れています。カシカシ。(手でひっかいた音)

 これで大丈夫です。


 「ハムタックさん、重くありませんでしたか?」


 「モヒモヒ、知らない間に、おいの背中に落ちて来ただけだじょ。本当だじょ」


 「チュチュー、背中を貸してくれてありがとうございます」


 「モヒヒ、ふん、別に載せた訳じゃないんだじょ」


 そう言って、プイとお尻を向けられてしまいました。


 ハムタックさんらしい優しさです。


 さあ、水浴びをしに行こう。


 アサトさんがとてもきれい好きなので、私も、みゅーさんみたいに毎日洗う事に決めたんです。


 ハムタックさんやトラジタさんが、ずっとこちらに住む事が決まった時に、お屋敷の庭に、アサトさんが新しく作ってくれた水場があるんですよ。



 小さい者も使えるようにと、水場は段々になっていて底も浅いんです。

 それから、水が雨みたいに上から降ってきて、いつもきれいでここで暮らせて本当に幸せです。


 お水を飲んでから水浴びをして、朝から体がスッキリしました。


 横にある平らな台で、日に当たって体を乾かす事も出来るんですよ。


 ここは、ハムタックさんのお気に入りの場所だから、きっと後からハムタックさんも来るでしょう。


 あ、トラジタさんの方が、先に向こうから来たみたいです。


 「キューン、おはよう」


 「おはようございます。あ、昨日、トラジタさんが大好きなトッピの実がついているのを庭で見ましたよ。後で、行ってみて下さい」


 「キュンキューン、楽しみにしていたの。後で行ってみる」



 トラジタさんは、子供さんが好きなので、いつも子供さんと出掛けています。


 「今日もお出掛けするんですか?」


 「ジタはね、メラニアの事が少し心配なの」


 「何かあったんですか?」


 「キューン、そうじゃないの。ただ、放っておけないの」


 「そうですか」


 メラニアさんとは、アサトさんが地図を作りに行って、帰ってきた時に一緒に連れて来たハイエルフと言う種族の方です。


 耳がとても尖っていて、皆さんキラキラしています。


 だからちょっと怖いです。


 その中でも特に、冷たい感じのするメラニアさんは、アサトさんが言うには『反抗期』なんだそうです。


 心優しいトラジタさんは、人を癒してあげるのが本当に上手だと思います。


 ちょっと怖いと思うハイエルフさん達だって、トラジタさんの事が大好きなんですから。 


 私も必要とされるように、何かで頑張らないとです。

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